マンション購入の失敗・トラブル

更新日:2009年05月18日

さらば欠陥住宅!住宅セーフティネット大全

悲しいことに、「売り主が倒産することなど、あり得ない」……こうした性善説による発想はすでに通用しなくなっています。自己責任原則にのっとり、欠陥住宅への予備知識(対策)を蓄えておくことが欠かせません。

わが身は自分で守れ!「住宅完成保証制度」の活用


1ページ目で、今年の1月と3月に自己破産した注文住宅メーカーの「富士ハウス」と「アーバンエステート」の話をしましたが、契約はしたものの、引き渡しを受ける前に請負業者あるいは売り主が倒産してしまうと、工事発注者あるいは買い主は多大な被害を受けることが分かりました。

事実、「富士ハウス」のケースでは工事代金をほとんど支払ったにもかかわらず、突然の自己破産で完成物件の引き渡しを受けられない被害者が続出しています。夢のマイホームが一瞬にして悪夢へと豹変したのでした。消費者保護に対する“抜け穴”(落ち度)が、まさに露見した格好といえます。社会問題化するのに時間はかからないでしょう。

そこで、こうした事態に備えて「住宅完成保証」という制度ができあがっています。業者破綻によって建築工事が中断した場合、新たに発生する追加工事費や前払い金の損害の一定割合を、第三者機関が保証するという仕組みです。特に新築住宅の請負契約を中心に、発注者の利益保護を図る狙いがあります。

完成住宅保証制度の仕組み


完成保証までの流れを整理しておくと、工事の発注者(消費者)が住宅工事業者を見つけ、住宅建築を依頼するところからすべてが始まります。その際、工事業者が住宅保証機関の登録業者であることが必須となるため、すでに登録済みであれば問題ありませんが、未登録の場合には登録申請し、審査を経て登録業者になってもらわなければなりません。

そして、次に発注者と登録業者(工事業者)の間で工事請負契約を締結し、ここで住宅保証機関に保証委託契約を申請します。その後、この申請が保証機関に承認されると、登録業者と保証機関との間で保証委託契約が成立し、同時に発注者と保証機関との間でも保証契約が成立します。これで、万が一の際も発注者は被害を最小限に抑えることができるようになります。

ただ、当該制度は任意制度ですので、瑕疵担保責任のように自然発生するものではありません。報道によると、前出の「富士ハウス」は住宅保証機関に加入(登録)していなかったため、発注者は当該制度が利用できずに被害を拡大させたとの見方もあります。

 「工事業者(売り主)が倒産することなど、あり得ない……」

今後、こうした性善説に基づいた考え方は改め、「何が起きてもおかしくない」くらいの気概を持って住宅取得にのぞむことが欠かせないでしょう。悲しい世の中ではありますが、自己責任原則にのっとった行動が、結果として我が身を救うことにつながるのです。


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