転職のノウハウ/転職活動の面接対策

集団面接を勝ち抜く対策法(2ページ目)

中途採用でも、新卒と同じような集団面接が行われることがあります。この集団面接は、個人面接とどんな違いがあるのでしょうか。どこでどうアピールすれば、好印象を与えることができるのでしょうか。

執筆者:西村 吉郎

CHECK POINT 2
人の意見をよく聞く態度を持っているか、周囲への気配りができるか
集団面接では、ひとりで長々と回答したり、ほかの人が話しているときに勝手に発言したりする行為はもっとも嫌われます。目立ちたい、積極性をアピールしたいという気持ちは理解できますが、周囲に気配りができないようでは、組織人としてなじまないと見られても仕方がないでしょう。

また、集団面接では、自分のことを話をしている時間よりも、他の人の話を聞いている時間のほうがずっと長くなります。その間は緊張感をなくしてしまいがちですが、実はこの、「人の話をきいている時間」の態度こそが重要なのです。人の意見に対してあからさまにイヤな顔をしたり、失敗を薄笑うような態度を見せたりするのは禁物。手持ちぶさたになって、つい、髪をかきあげる、爪をかむなどの日頃のクセも出てしまいがちですから注意しましょう。

面接室への入退室や着席のときなども、面接担当者は行動をしっかり観察しています。意気込みを見せようと、ほかの人を押しのけるようにして面接担当者の正面の席を確保するなどの過剰なパフォーマンスは命取りと心得るべきです。積極性は、必ずしも行動で示す必要はありません。面接中の姿勢や視線の定め方、仕事選びや会社選びの動機などのアピールの仕方次第で、十分訴えられるものです。

CHECK POINT 3
他人の前でも気後れせずに発言できるか、回答に個性はあるか
集団面接では、同じ質問がそれぞれの応募者に投げかけられることが普通ですが、そのために、質問を受ける順番次第では、自分ならこう答えようと考えていたことを、先にほかの応募者にいわれてしまって、つい「前の人と同じです」としか答えられなくなってしまう事態が生じます。だれがどんな発言をしたかがわかってしまうだけに、同じような内容では答えづらい。これが、集団面接のいちばん頭の痛いところかもしれません。

しかし、たとえば、あなたの長所は何ですかと聞かれて、「だれとでも仲良くできる」ことを挙げる場合、同じような内容でもその回答を導き出すに至ったプロセスや体験はあなただけのものです。その体験やエピソードを交えながら回答すれば、十分にオリジナリティを出せるといえるでしょう。

新卒採用の集団面接では、ときに応募者による討論会形式をとるケースがありますが、中途採用では、応募者同士でディスカッションを行わせることはまずありません。しかし、話の流れの中で、ある人が述べた意見に対する見解を尋ねられることはあります。このとき、差別化を考えるあまり、その意見を見下したような発言をしてはいけません。また、自分にも同じ質問がくるだろうと、自分の考えをまとめることだけに集中していると、人の意見を聞きもらすことになりますから注意してください。人の意見をよく聞くことは、回答にオリジナリティをもたせる上でも重要なポイントです。
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