転職のノウハウ/転職活動を始める前に

不況の今こそ考えたい 急な転職に備える法

リーマンブラザーズをはじめ、倒産する会社が増えています。あなたの会社は大丈夫でしょうか?大丈夫であって欲しいのですが、備えあれば憂いなし。今回は、急な転職に備える方法をご紹介します。

執筆者:高野 秀敏

リーマンブラザーズをはじめとし、最近、倒産する会社が増えています。金融関係、そして不動産関係の会社が、苦境に立たされているといえます。私のところにも、会社が急遽倒産してしまったので、相談にのって欲しいという方が、ここ最近、殺到しております。大変な時代になったと感じます。
実際に採用を担っている経営者や人事の方によると、業績不振から、会社を辞めざるを得なくなり、面接を受けに来ている人が増えているようです。

あなたの会社は大丈夫でしょうか?

相次ぐ企業の倒産。あなたの会社は大丈夫?
相次ぐ企業の倒産。あなたの会社は大丈夫?
帝国データバンクによりますと、2008年8月における、倒産件数は1018件。3ヵ月連続で1000件を超える水準であり、負債総額は8148億5800万円、今年最大を記録しています。

参照:帝国データバンク、倒産集計

あなたの会社は大丈夫でしょうか?

もちろん、大丈夫であって欲しいのですが、備えあれば憂いなし。不況の今だからこそ、今すぐに転職を考えていない方であっても、万が一に備えて、心がけておいたほうが良いことをコメントさせていただきます。

ポイント1:自分の強みについて説明ができるか?

万が一、あなたの会社が、倒産してしまうことになってしまった場合。あなたの意思に関わらず、あなたは転職しなければいけなくなります。その場合に、問われるのは、「あなたは何ができますか」ということ。一度も転職活動をしたことがない方の中には、この問いかけに答えられない人がいます。「営業ができます」「管理職ができます」もひとつの回答ですが、それだけでは不十分です。

具体的には、
■あなたができると言っていることについて、なぜできると言えるのか、根拠となる例を話す。
■あなたの会社ではできたのかもしれないが、別の会社でもできると言えるかどうか?またそう言える根拠を話す。
などいうものです。

こうした深い質問をされても回答できるようになるためには、今の自分についてキャリアとスキルの棚卸をするとよいでしょう。まずは、職務経歴書を書いてみることをお勧め致します。自分の職歴を書いていきながら、自分の仕事や自分の強みを、他人に説明できるようにしましょう。

もしかすると、控えめなタイプの方は、こんな風に考えてしまうかもしれません。

「強みと言われるとよくわからないよな」
「今までの自分は、偶然にも仕事がうまくいっているだけだし」
「正直なところ、自分は、上司に恵まれているんだよな」

確かに、ある側面からすると、上記のような理由で、自分の強みをについて答えられないという人もいるでしょう。しかし、そこはポジティブに考えて自分にしかない強みやアピールポイントを、整理をしておくことが重要です。

ポイント2:親友に強み、弱み、適性を聞いておく

あなたの親友に、自分はビジネスパーソンとしてどう感じるか、はっきりとした意見をもらうと良いです。この場合、優しいだけの友達ではだめで、コメント力があり、自分にとって厳しいことも言ってくれる友人がベストです。たとえば昔からあなたのことを知っている人は、さすがによくあなたのことをわかっています。ひとりではなく、2人、3人と複数の意見を集めてください。

彼氏、彼女、奥様、旦那様などいらっしゃれば、その方にも聞いてください。率直なコメントを聞くとついつい反論してしまったり、意見をしたくなる場合もありますが、ここはぐっとこらえて、話を聞き続けることです。間違っている意見もあると感じるかもしれませんが、それも含めて、あなたがそう見えるということですので、聞いておいたほうがメリットがあります。

ポイント3:友人に会い、会社の状況や求人を聞いておく

こちらは親友である必要はありません。ちょっと疎遠になっているような友人に会い、最近の状況や人を採用しているかどうかなど確認しておくと良いでしょう。その場合、自分の転職できる可能性なども聞いておくと良いと思います。

相手は人事の方でなくてかまいません。人事の方でなくても、ある程度自社のことはわかっていることが多いものです。自分が聞くだけではなく、自分が持っている情報も教えてあげましょう。情報は自分だけで留めておいても意味がないですので、発信をできるだけしましょう。そうすると結果として情報が入ってくるものです。

ポイント4:キャリアコンサルタント、ヘッドハンターに聞く

付き合いのあるキャリアコンサルタント、ヘッドハンターにコンタクトしてみましょう。最近のマーケットであるとか、求人にどのようなものがあるのかなどを聞き、また自分の会社の状況なども説明しておくと良いでしょう。

一度も人材紹介会社とコンタクトしたことがない方は、まずは「リクルートエージェント」や「インテリジェンス」などの大手の人材紹介会社に登録にいってみることもひとつの手だと思います。どのような求人案件がマーケットにあるのかわかるでしょう。

次のページでは、倒産する会社、しない会社を見分ける方法をご紹介します!
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