確定申告・住宅ローン減税

更新日:2009年08月30日

ローン減税09年 転勤後の再適用条件緩和へ

2009年度の税制改正で、転勤終了後、マイホームに再居住した場合の住宅ローン減税の取り扱いが緩和されることになりました。転勤族にとっては朗報です。はたして、どう変わったのか、本コラムで詳しく解説します。


住宅ローン減税2009年度税制改正 「再適用」の要件が一部緩和される。
3月27日、国会で2009年度予算が成立してから5カ月余り。本格稼動を始めた09年度の住宅税制の中で、今年はこれまで以上に「住宅ローン減税」に注目が集まっています。ご存じ、5年間の延長が確定し、最大控除額も大幅増となった当該制度。2008年入居では最大160万円だった減税額が、2009年あるいは2010年入居では最大500万円(一般住宅)まで拡大されました。

加えて、所得税から控除しきれない分は、個人住民税からも控除できる親切ぶりです。まさに、“至れり尽くせり”の大盤振る舞いといえるでしょう。全額、現金で購入した人には申し訳ないほどの高待遇が用意されることとなりました。

ただ、今回、09年度の税制改正で住宅ローン減税制度の「減税効果」にはスポットが当たる一方、「再適用条件の緩和」について取り上げられる機会は少ないような印象です。特に、転勤族の方には朗報といえる改正内容となっています。本コラムで、しっかり改正点を頭に入れ、急な転勤辞令に慌てないよう知識武装しておいてください。

03年度の改正で、転勤終了後の「再適用」が認められる


住宅ローン減税に関する改正の歴史を振り返ると、転勤終了後に再びマイホームに住み始めた際、「住宅ローン減税の還付を受けられる」=「住宅ローン減税が復活する」ようになったのは、2003年度の税制改正(2003年4月1日以降の転居)からでした。それ以前は一度、家族そろってマイホームを離れてしまうと、再び戻ってきても、以後の住宅ローン減税は一切受けられない決まりになっていました。というのも、「マイホームに住み続けていること」が絶対条件だったからです。未居住期間の発生は、絶対条件違反に他ならなかったわけです。

しかし、それでは厳しすぎると判断したのでしょう。会社都合によるやむを得ない転勤などであれば、その転勤が終了後、住宅ローン減税の還付期間が残っている場合に限り、再適用を認めることに改めました。これにより救われた方も少なくなかったに違いありません。大きな一歩(改善)につながっています。

ただ、その際、再適用を受ける条件の1つに「住宅ローン減税の適用を受けていた居住者」という縛りがありました。表現を変えると、「すでに住宅ローン減税の恩恵を受けていた人」=「住宅ローン減税の既権利者」ということになります。


「住宅ローン減税の適用を受けていた居住者」
?
「すでに住宅ローン減税の恩恵を受けていた人」
?
「住宅ローン減税の既権利者」

ご存じ、住宅ローン減税には様々な適用条件があります。この条件をすべてクリアして初めて、「住宅ローン減税の適用を受けていた居住者」になれるわけです。その様々な適用条件のうち、「新築等の日から6カ月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること」という条件が、住宅ローン減税の「既権利者」と「未権利者」を分けるボトルネックになっていました。引き渡し後、一度、新居へ入居はしたものの、その年(入居開始年)の12月31日まで引き続き住んでいないと、住宅ローン減税の適用条件を満たせないのです。

その結果、居住を開始した年の12月31日を待たずして家族全員で転勤してしまった場合、「住宅ローン減税の適用を受けていた居住者」とはみなされず、転勤終了後に自宅へ戻ってきても、以後の住宅ローン減税は受けられなくなってしまいました。


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平賀 功一

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