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【国連事務総長の重要な権限とその選出方法とは】3ページ目 【「韓国外相経験者」が「国連事務総長」になるということ】
【「韓国外相経験者」が「国連事務総長」になるということ】韓国の「自国の外相経験者が国連事務総長になる」ことによるメリット
潘基文(パン・キブン)外相は生え抜きの外交官で、2001年から2年間、国連代表大使を務め、現在は外相にあたる外交通商部長官を務めています。
彼が事務総長に選出されるかどうかはさておき、もし彼が事務総長に就任した場合のことを考えて見ましょう。
事務総長は当然、安保理と常時、綿密に協議をします。安全保障に関する重要事項は、彼を通じて韓国は得ることができるでしょう。
日本は、今年で非常任理事国の任期が切れます。これからあと、安保理の情報を得ることは難しくなります。
そんなに情報は入ってこないものなのか、と思われるかもしれませんが実際そうなのですね。
たとえば1990年の湾岸危機の際、非常任理事国でなかった日本に情報はほとんどはいってこず、外交官たちは理事会会議室前で会議が終わるか休憩に入るかを待ち、出てくる人たちに「取材」するしかなかったのですね(『国連安保理と日本 常任理事国入り問題の軌跡』R.ドリフテ著、岩波書店による)。
日本は「東アジア」の「情報孤児」になってしまう?
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| 重要情報が入ってこない日本…「韓国人事務総長」の出現は6ヵ国協議において日本の立場をいっそう孤立化させることに? |
北朝鮮との「6カ国協議」にも、これは影響するでしょう。
つまり、アメリカ・中国・ロシアは常任理事国であり、日本の知らない高度な情報を知っているでしょう。
そのうえ韓国も事務総長がいるため、上の3カ国と共有することができるでしょう。
日本はどうでしょうか。アメリカが教えてくれるのでしょうか? もしそうだったら、湾岸戦争のとき「ドアの前で聞く」なんてことはしなくてよかったはずです。
拉致問題で孤立しがちという日本ですが(もっとも、拉致問題で孤立させられることじたい日本にとっては理不尽な話ではありますが)、これによりますます孤立の色を深め、日本にとってあまり有利な展開が期待できなくなる可能性があります。
「サッカー外交」にみることのできる「韓国人の外交力」
ここで、サッカーの話をしてみたいと思います。
1990代に入り、アジアのサッカーレベルも上がり、アジアから国際サッカー連盟(FIFA)の副代表を選出しようということになり、1994年、アジアサッカー連盟で選挙が行われました。
日本からは村田忠男氏が、韓国からは鄭夢準氏が立候補しましたが、結果は鄭氏が11票、クウェイトのアーマド氏10票、カタールのアブドゥラ氏が8票、村田氏はわずか2票という結果に終わってしまいました。
村田氏は大学・社会人のサッカーチーム選手として活躍し、W杯予選の代表選手にもなりましたが、基本的には「サッカーをするサラリーマン」だった方です。
一方、副会長になった鄭氏は、韓国有数の財閥であるヒュンダイ(現代)創業者の6男であり、かつ国会議員でした。
鄭氏がつちかってきていた政治力は、FIFA副会長就任後、さらに発揮されていくことになります。
つまり彼は、1974年から長期間にわたって会長を務め、FIFAの「帝王」となっていたブラジル人アベランジェ会長に反感を持つヨーロッパサッカー連盟(UEFA)に接近していきます。
そして、一時はアベランジェ会長支持のもと日本単独開催に傾いていた2002年のW杯を、日韓共催に持ち込むことに成功します(1996年)。
日本はサッカー人が人脈を生かして単独開催にむけて招致を進め、一時は優勢に立ちました。しかし、韓国は政治家である鄭氏が外交官や政治家を大動員し、形勢を逆転させました。
韓国はこうした面からも、非常に外交力のある国になっています。日本の2005年における国連常任理事国加入運動の失敗についても、明確に反対した韓国の力は無視できません。
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日本から国連総長候補を出すというプランも、なくはないかもしれません。
しかし、人がいません。
国連において知名度が高い明石康氏(元国連事務次長、カンボジア暫定統治機構特別代表)や緒方貞子氏(元国連難民高等弁務官)はいずれも高齢すぎ、候補としては無理でしょう。
今いる国連代表大使をみてみると、大島賢三主席大使は国連事務次長の経験があり、有望かもしれませんが、潘氏が外相であることを考えると微妙なところです。
今のアナン事務総長は50年にわたって国際公務員をしてきたまさに生え抜き、前のガリ事務総長はエジプトの外相だった人。大島氏は外務省からの「出向」形式で事務次長になった方ですから、キャリア的にはどうでしょう。
小澤俊朗次席大使は国連経験はこれが始めて。北岡伸一次席大使は政治学者として広くしられていますが、学者としてのキャリアが事務総長のような「政治的調整役」につくことは難しいでしょう。
外相経験者はどうでしょう。
今の麻生氏は「ポスト小泉」争いでそれどころではないでしょう。他に若くて外相として名をはせた方……というと、高村正彦氏ということになるでしょう。彼はパレスチナ和平に尽力したことで国際社会に知られています。
しかし、彼もまた「高村派」の領袖としてポスト小泉における重要アクターの一部。事務総長レースに出るつもりはないし、できないでしょう。
さあ、もし来年から「韓国人国連事務総長」が生まれたら、日本外交はどうなるのでしょう。特に日韓関係がギクシャクしているなかで……。
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