文章:鳥羽 賢(All About「世界のニュース・トレンド」旧ガイド)
2008年12月14日、イラクを訪問したアメリカのブッシュ大統領(当時)が、イラク人記者のムンタゼル・ザイディ容疑者から、靴を投げつけられるという事件が起こりました。ブッシュ氏はダッキングして上手くかわしましたが、この事件はその後いろいろな影響が出ています。
【CONTENTS】
「あの靴」ってどんな靴?(1P目)靴を投げた人のその後(1P目)たくさん作られた「靴投げゲーム」(2P目)その他いろいろな「あの靴」の影響(3P目)「あの靴」ってどんな靴?
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| 世界に靴はゴマンとあるが、ブッシュ氏に投げられた靴は1つだけ。 |
ブッシュ氏に投げられた靴は、トルコの靴メーカー「バイダン・シューズ」社が製造したものであると言われています。事件以前は平凡なシューズメーカーだったバイダン・シューズ。靴投げ事件は世界中に報道されたため、とてつもない宣伝効果がもたらされました。
事件以前は年間15,000足程度しか売れていなかった靴ですが、事件後わずか1週間で37万足もの注文が殺到。バイダン・シューズは、臨時社員を100人も雇い増産に対応しています。
靴のもともとの商品名は「デュカティ・モデル271」でしたが、事件後にバイダン・シューズは「ブッシュ・シューズ」と名前を変更。さらに「バイバイ・ブッシュ」と変えて商標登録もしています。
靴を投げた人のその後
ブッシュ氏に靴を投げたムンタゼル・ザイディ記者は、当然ながらその直後に逮捕され、その後裁判にかけられます。
裁判当初議論の対象になっていたのは、ザイディ容疑者の罪状が暴行なのか侮辱なのかという点。靴を投げただけなので暴行というには少し弱いかもしれませんが、物理的な行動を起こしているので、単なる侮辱とも考えにくい犯罪です。
前代未聞のアメリカ大統領に「靴を投げた」はどの罪に該当するのか、判断が難しい問題でした。ちなみにイラクの法律では、暴行の場合は最大で懲役15年、侮辱の場合は最大懲役3年の刑に処されます。
裁判は2009年2月10日に始まり、3月12日には早くも判決が出ています。判決は、暴行の罪で懲役3年を言い渡されました。しかし4月7日には、ザイディ容疑者の若い年齢(30歳)と初犯であることを考慮して、懲役1年に減刑されています。
→次ページ。事件後には、靴投げゲームがたくさん作られました。