文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
小泉首相の任期切れまであと半年余り、消費税引き上げ問題が気になるところです。首相の任期は3期までと決まっているのですが、任期の期限延長もささやかれてはいるものの、小泉首相は任期満了で退陣すると機会あるごとに口にしています。以前から「自分が首相でいる間は、消費税を上げない」と発言していた小泉首相、後任の首相しだいで消費税の引き上げ問題がどうなるか、実生活に直接関わる話題なだけに、目が離せません。
所得税、消費税と次々引き上げ案が出るワケ
それにしても、公的年金の保険料は引き上げられるわ、所得税の減税が減らされるわと、手取り所得がだんだん減っていく中、消費税まで引き上げなければならないのはなぜなのでしょうか。
平成17年の日本政府の債務残高は対
GDP比で161.1%(OECDの推計による)。わかりやすく言うと、これは政府の債務残高(国債などの借金)が、日本経済全体の稼ぎであるGDPの1.6倍もあるということになります。それだけ日本の財政は厳しいということですね。
そしてこの借金(債務)を返済する元手は、国民からの税金。ところが、現在は今までの借金を返済していくどころか、毎年の債務残高が増えてしまっている状況です。平成17年度の国の予算では、税収入は44兆円で一般歳出(国の支出)は82兆2,000億円。平成2年や3年の、60兆円前後の税収入で一般歳出が70兆円前後だったバブル期と比較をすると、いまの国家財政のいかに苦しいことか!
消費税1%アップで物価が0.9%上がる
先の2005年12月に決定した自民党の2006年度税制改正大綱では、2007年度をメドに、消費税を含む税制の抜本改革に取り組むとしています。では、実際に消費税が引き上げられた場合、私たちの生活にどの程度の影響があるのでしょうか。
日本総合研究所が、「消費税率引き上げの影響を考える」で、消費税率を引き上げた場合の景気や家計に対する影響を試算したレポートを発表しているので、その概略をお伝えします。
このレポートによる報告では、日本経済全体に及ぼす影響として、消費税が1%引き上げられることによって消費者物価が0.9%押し上げられるとしています。物価が上がるということは、実質所得が減少するということ。人々が買い控えをすると考えられて、個人消費が0.6%下がるとされ、その結果、実質GDPは0.4%下がると試算されています。
実際に、私たちのお財布への影響は…
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