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【ギリシャが共産化を免れた背景にはアメリカの存在】 ●
こちらも要チェック! 政治についての基本知識と基本用語アメリカの「封じこめ政策」により共産化をまぬがれたギリシャ
東欧の共産化が進むにつれ、アメリカは、このままではヤバイ、なんとかしなければ東欧、そして西欧や中東までもがドミノ式に共産化してしまうという危機感を抱くようになります。
そこで、1947年、当時のアメリカ大統領トルーマンは、議会でこう演説します。
合衆国は、ギリシャ政府から財政的・経済的援助を求める緊急要請を受け取った。民主主義的ギリシャが頼るのは、合衆国をおいて他にない。これが世界史の教科書にも出てくる「トルーマン・ドクトリン」というやつです。要するに、共産勢力との内戦に苦しむギリシャ政府を支援し、共産化を食い止めることを公然と行うよ、という宣言なわけです。
このように、アメリカはソ連が東欧諸国から進めていこうとする共産化を、なんとか封じ込めて、共産化のドミノを食い止める政策に出たわけです。これが、これも世界史の教科書に出てくる「封じこめ政策」なわけですね。
そして、大戦で疲弊した西ヨーロッパ諸国やギリシャに対する大規模な経済援助を行い(マーシャル=プラン)、西欧やギリシャに共産化ドミノが起こることを、なんとか防いだわけです。その結果冷戦は激化しましたが、西欧諸国は自由経済とアメリカの保護のもと、経済復興と発展を順調に行うことができたわけです。
共産化まぬがれたギリシャの経済成長
そして、ギリシャも、紆余曲折ありながら、なんとか経済成長を進めていくことができました。1965年から75年までは、6~9%の高い経済成長率をマークします。
そんなかいあって、1981年には今のEUの前身にあたるEC(ヨーロッパ共同体)への加入が実現します。1970年代から高いインフレ率に悩まされてはいますが、先進西欧諸国との単一市場が実現し、経済的には安定するようになります。なにせ、西欧諸国から、関税なしで、ほとんどのものが輸入できるわけですから。
こうして、ギリシャは他の東欧諸国に比べ、順調に経済を発展させることができたのです。
ただギリシャが非共産化=民主主義国家だったか、は別問題で。
しかし、もし、アメリカがギリシャをあのとき支援しなければ、冷戦史はどうなっていたことでしょう。そして、ギリシャの運命は。
ギリシャは、やはり共産国家となり、そして冷戦構造がなくなった今、経済的に苦しい状況に置かれ、とても五輪開催どころではなかったでしょう。アネテで2回目の五輪開催が実現できたのは、じつにトルーマンのおかげかもしれません。
そんなこんなのギリシャですが、じゃあ政治的にもきわめて民主的だったのかというと、かならずしもそうではありませんでした。アメリカは共産化のドミノを防ぐためにギリシャを救ったのであって、ギリシャがじゃあ民主国家かどうかというのは別問題だったわけです。
そんなギリシャの現代政治の歴史、基礎知識については、7月上旬に掲載を予定している記事「ギリシャ政治の基礎知識(仮称)」でお話することにいたしましょう。
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(写真提供:esupply)