文章:鳥羽 賢(All About「世界のニュース・トレンド」旧ガイド)
アフリカ南部にジンバブエという国があります。日本とは距離的にも近くはないこの国ですが、現在政治的・経済的に大変な危機に陥っています。なぜこのような事態になってしまったのでしょうか? まずは政治的な危機からいきましょう。
【CONTENTS】
混迷を極めた大統領選(1P目)決選投票前に続いた野党への弾圧(1P目)ムガベ候補が5選、そして国際社会からの批判(2P目)国連安保理では制裁決議案は否決(2P目)混迷を極めた大統領選
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| アフリカの地図。緑色の部分がジンバブエ。 |
政治的な危機が深まったのは、大統領選がきっかけでした。ジンバブエの大統領はムガベ氏で、6月に5選が決まる前は大統領として4期目を務めていました。ムガベ大統領が所属する与党は、ジンバブエ・アフリカ民族同盟(ZANU-PF)です。
ムガベ大統領が任期切れになるため、今年の3月末に大統領選が行われました。対抗する候補として見られていたのは、野党・民主変革運動(MDC)のツァンギライ議長。
投票が行われたのは3月末でしたが、投票結果がなかなか発表されませんでした。5月になってようやく発表された結果では、ムガベ候補が43%の得票、ツァンギライ候補が47%の得票でした。
ジンバブエの法律によると、どの候補も過半数に到達していない場合は、決戦投票を行うことになっています。そこでムガベ候補とツァンギライ候補による決戦投票が、6月末に行われることになりました。
決選投票前に続いた野党への弾圧
この頃から、野党・MDC関係者への弾圧が強まります。MDCの党員やその家族ら数十人もが、何者かに拘束され、拷問されたり殺害されて死体で見つかる事件が相次ぎました。
またMDCの支持者が多く住んでいるジンバブエ南部のマタベレランド州では、ムガベ政府の指示によって
NGOからの援助物資が打ち切られました。そのために、この地区の住民は飢餓状態に追い込まれています。
決戦投票日の直前になった6月23日には、警察が突然MDC本部を捜索して、MDC関係者60人以上を不当に拘束するという事件が発生。身の危険を感じたその日にツァンギライ候補は、オランダ大使館に避難。翌24日には、決戦投票への立候補を辞退することを発表しました。
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