文章:志田 玲子(All About「よくわかる時事問題」旧ガイド)
製紙業界でも偽装が横行!
1月9日、日本郵政の年賀はがきで、古紙配合率の偽装が判明! 業界2位の日本製紙は、40%とされている基準配合率を、1992年以降無断で引き下げていました。中には、1~5%しか古紙が配合されていなかったものもあり、年賀はがきの98%を占める再生紙はがきで、「環境偽装」が横行していたというわけです。これについての同社の釈明は、「古紙配合量を増やすと、チリなどが紙に残ってしまう。品質を確保するため、古紙配合率を下げた」。そうした事情があるなら、なぜ納入先にきちんと説明しなかった? おまけに、その後の調査で同社を含め大手全5社が、配合率を偽っていた事実も判明しています。しかも、年賀はがき以外にも、コピー用紙など幅広い品目で偽装が行われていたというから、業界全体の偽装体質は深刻……。
「環境偽装」で値上げ交渉は難航?
こうした不祥事の発覚は、製紙業界の値上げ交渉に、思わぬ影響を与えています。各社は、原料・燃料価格の高騰を理由に、コピー・印刷用紙を値上げする意向を示していますが、印刷会社などの取引先との交渉は、難航しそうな雲行き……。製紙各社は昨年夏、10~15%の値上げに踏み切っていますが、その際、印刷業界は、「10%以上の大幅アップは唐突!」と、強く反発しています。一方、原料価格はその後も上がり続けたため、日本製紙は2月から再び値上げすることを表明。ただ、不祥事の発覚で、果たして強気の交渉ができる? 製紙会社は、長年繰り返してきた「環境偽装」により、結果的に自らを不利な立場に追い込んでしまい、まさに「身から出たさび」と言えそうです。
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