文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
4月から消費税の総額表示が導入されます。このことは、既に前倒しで値札を換えている小売店があったり、「100円」ショップは「105円」ショップと看板を変えなければならないのか?などという話題が出ていたりして、よく知られているところです。「表示が変わるだけだから、支払う金額は変わらないし、別に大した事ないよ」と思うことなかれ。これが結構、物議を呼んでいるのです。
★「税率引き上げの意図はない」と弁明
★そもそも、消費税の総額表示って何?
★なぜ「総額表示」を義務づけるのか?
★各業界の対応は?
★不当値引き要求
★納税意識が薄くなる?
★年金制度改正の話題を思い出してみて!
■「税率引き上げの意図はない」と弁明
3月12日の参議院本会議で、谷垣財務相は
「消費税率引き上げにつなげるという意図はない」と述べました。 「値札などに消費税額を含む支払い総額を表示するということで、いくら払えばその商品が購入できるのか、一目で分かるようにするのが狙い」としています。この舞台裏に迫ってみましょう。
■そもそも、消費税の総額表示って何?
理解しやすいように、表示して良いとされている価格表示方法を示してみましょう。どういった価格表示かというと・・・
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例えば、現在税抜き価格9,800円で販売している商品は値札等にどう表示されるか
10,290円
10,290円(税込)
10,290円(本体価格9,800円)
10,290円(うち消費税等490円
10,290円(本体価格9,800円、消費税等490円)
9,800円(税込10,290円)(税抜き価格を目立たせて表示してはいけない)
このように、値札などについて、税込みの総額だけを表示したり、総額を中心に本体価格と消費税額などを併記する
6通りの方式で表示して良いと例示しています。混乱はないのでしょうか?パターンが6通りもあるということは、小売店によって表示がまちまちになる可能性が十分考えられます。
■なぜ「総額表示」を義務づけるのか?
◎現在主流の「税抜き価格表示」では、レジで請求されるまで支払額がいくらになるのか分かりにくい
◎同一商品、同一サービス間で「税抜き価格表示」と「税込価格表示」が混在していて価格の比較がしづらい
◎このような状況を解消するため、消費者が値札等を見れば支払い総額がひと目で分かるようにする
◎これにより、消費税に対する国民の理解がより深まることが期待される
総額表示を義務付ける理由について、財務省は
「値札を見れば支払総額が一目で分かるようにするのが狙い。従来主流だった税抜き表示は、レジで請求されるまで支払い総額がいくらか分かりにくかった」と説明しています。「消費者の便宜にかなう仕組みだ」(谷垣禎一財務相)と強調しているようです。詳細は、
「消費税の総額表示について」(平成15年12月 経済産業省)で説明されています。では
次のページでは、各業界での対応を見ていきましょう。