文章:石川 秀樹(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
小泉首相の続投が決まりました。これを受けて、テレビのニュース番組で、ある官僚出身のエコノミストが「小泉改革は疲弊した地方経済への対策がないからだめだ」としコメントしていました。しかし、具体的な対策についての問いには、何ら提示はありませんでした。
その意見を聞いて、そもそも、国が地方経済への振興策を打ち出す時代なのだろうかという疑問をいだきました。地方の状況に詳しくない霞ヶ関の官僚が策定した、公共事業を中心とした画一的な補助金事業が地方経済の振興になっていないことは明らかになっています。
地方は、地方の状況に応じて、それぞれの地方の強みを生かした経済を地方自身で作り上げていく時代ではないでしょうか。それが、本当の「地方の時代」ではないでしょうか。
そのような考えに基づけば、
国は地方の創意工夫の邪魔をしない、税金ももっと地方が自由に使える制度に変えていく必要があるということになります。地方が創意工夫で競う時代になれば、税金を無駄な道路建設に使っている地方の経済は衰退し、税金を地域経済振興のため戦略的に使う地方経済は成長していくでしょう。
その結果、地方の特性に応じて産業の棲み分けもできるようになり、地方の特色が強く出るようになり、日本という国がもっと多様で面白い国になるのではないでしょうか。
以上のようなシナリオこそが、小泉改革の地方経済に対する基本思想だと私は理解しています。改革の遅さや、方法に問題はありますが、方向性は間違っていないと思いますが、皆さんはいかがお考えでしょうか。
なお、ご参考までに、小泉首相の所信表明演説の一部分ををご紹介します。
【2003年9月26日 小泉内閣総理大臣所信表明演説】「地方にできることは地方に」との原則に基づき、平成18年度までに補助金について約4兆円の廃止・縮減等を行い、交付税を見直し、地方へ税源を移譲する、「三位一体の改革」の具体化を進めます。