文章:辻 雅之(All About「よくわかる政治」旧ガイド)
(2002年1月9日)
1ページ目 【中国は巨大な多民族国家】
2ページ目 【中国の政治制度と指導者たち】
3ページ目 【中国指導部はなぜ「総若返り」しようとしているのか】
【中国は巨大な多民族国家】 中国(正式名称「
中華人民共和国」)は世界一の人口(約12億人)をかかえ、世界第3位の国土面積(約95,000平方km、日本の約25倍)を持つ巨大な国です。東西南北いずれにも広く、気候や食習慣も地域によってかなり異なっています。
中国国民のほとんどを占めている民族は「漢民族」で、全人口の92%を占めます。12億人くらいいるわけですから、世界最大の民族集団といっていいでしょう。しかし、中国には人口数こそ少ないものの、非常に多くの少数民族が住んでいます。
そのうち、チョワン(壮)族(1.4%)・ホイ(回)族(0.8%)・ウイグル族(0.6%)・モンゴル族(0.4%)・チベット族(0.4%)はそれぞれ民族自治区(下参照)を持ち、一応の自治を行っています。民族自治区を持たない民族(満州族・ミャオ族など)も民族州を持ち、国会に当たる全人代に代表を送っています。
もっとも民族自治区にも多くの漢民族が住み、自治区のトップに漢民族が就くなど、その自治は限定されているという批判があります。
特にイスラム教徒の多いウイグル自治区、ラマ教徒(仏教の一派)の多いチベット自治区などは漢民族支配に対する批判、抵抗も根強いといわれています。
自治区のない地域は、「省」と「直轄市」、「特別行政区」にわかれています。省は全部で22(台湾を含めれば23)あり、基本的な行政区分となっています。直轄市はペキン(北京)、テンチン(天津)、シャンハイ(上海)、チョンチン(重慶)の4市で、それぞれ省と同じ扱いをされています。
特別行政区はホンコン(香港)とマカオ(澳門)。いずれも1990年代末にイギリス、ポルトガルからそれぞれ返還された地域です。地域としては狭いですが、外国に領有されていた時代に自由経済が発達したため、本土とは一線を画した自治が行われています。
次のページでは、中国の政治制度と現在のリーダーについて解説していきます。