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更新日:2005年07月11日

最新技術で地震の揺れをシャットダウン 免震・制震マンション最新事情

さまざまな装置を駆使して地震の揺れから建物や住む人を守る、免震・制震構造を採り入れたマンションが増えてきました。実際に分譲中のマンションを例に、最新技術の現状を見ていきましょう。

耐震等級で最高等級3を取得

免震構造の概念図。免震構造の建物(老人保健施設)が新潟県中越地震で被害を免れ、効果の高さが実証されている
免震構造とすることで、超高層マンションとしては珍しく住宅性能表示制度の耐震等級で最高等級3を取得したのが『M.M.TOWERS FORESIS』(売主:三菱地所、東京急行電鉄、三菱倉庫、設計:三菱地所設計、施工:鹿島建設)です。耐震等級は等級1でも阪神大震災級の地震に耐えられるとされていますが、等級3はその1.5倍の地震にも耐えられ、病院や消防署などと同等の耐震性能があることを表しています。免震構造の採用で柱や梁をスリム化することができ、窓を大きくすることを可能としました。

採用した免震構造は、ゴムと鋼板を交互に重ねた積層ゴムやダンパーなどの免震装置を基礎部分に配置したもの。地震の際に建物がゆっくり横揺れすることで、地震の衝撃を低減して被害を抑える仕組みです。免震装置は数回の大地震にも耐え、約100年の耐久性があると考えられています。また、埋立地のみなとみらい地区という立地条件を考慮し、土にセメントを混ぜて液状化を防ぐなどの地盤改良を実施しています。

" target="_blank">■『M.M.TOWERS FORESIS』のホームページ


敷地全体を免震化

免震構造を採り入れているのはタワーマンションだけではありません。分譲マンションでは日本初となる“フラットプレート免震工法”を採用したのが『目白ガーデンヒルズ』(売主:住友不動産、施工:鹿島建設、株木建設)です。地下に設置した免震装置の上に、長さ約200m・面積約6000m2の人工地盤を載せ、その上に11階建てマンション3棟を載せる構造。いわば敷地全体を免震化してしまう発想です。

免震装置には、揺れを吸収する免震ゴム(積層ゴム)と、揺れを伝えずに建物を支える“すべり支承”と呼ばれる装置、それに衝撃を緩和するオイルダンパーなどを組み合わせています。学習院の隣接地に建つこのマンションは地下約5~12mという浅い地層に強固な支持地盤があり、杭を必要としないほど頑丈な地盤だそうです。そこに免震工法をプラスすることで、より安全性を高めているわけです。

また、工法の名称にある「フラットプレート」とは、梁や柱がなく、壁や床の鉄筋コンクリートで建物を支える構造のこと。室内の凸凹が少ないので、間取りプランや家具の配置の自由度が高く、天井高(2500mm)より高い2545mmのハイサッシを設置するなど開放感のある室内空間が実現します。

3棟の建物と中庭を巨大な人工地盤の上に載せ、数多くの免震装置で建物を支える


ここで紹介したマンション以外にも、免震・制震構造の物件はいくつか分譲されています。週末に構造説明会を実施したり、モデルルームに構造模型を展示するマンションも多いので、ぜひ自分の目と耳で確認してみてください。

■『目白ガーデンヒルズ』のホームページ
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大森 広司

ベテラン住宅ライターが、マンション選びからお金の話まで分かりやすく解説。

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