【日銀の株買い上げの問題点】しかし、日銀が株を買うことに対しては、以下の2つの問題点が指摘されています。
(1)経済の内容が改善していないのに株を買っても株価は一時的にしか上昇せず、あまり効果はないのではないか。確かに、経済が良くなっていないのに、無理に株価を上げるのは難しいようにも思えます。私も、かつて、政府が株価維持対策のため株の買い上げを行おうとしたことに対して、あまり効果がないと考えていました。
しかし、今回は、株を買うのが政府ではなく日銀ですから話は違います。なぜなら、政府は株を買う資金に限りがありますが、日銀が意地でも株価を上げようというのであれば、紙幣をどんどん刷って、それを株の購入代金として支払えば良いのでいくらでも買うことが出来ます。ですから、必ず、株価を上昇させることができます。
しかも、いったん株価が上昇すれば、株価の下落で胃の痛い思いをしていた人も、株価上昇で儲かるようになり、消費も活発になるでしょう。消費が活発になれば、企業の注文も増加し、高い株価に見合った企業の業績に改善されていくものと思われます。
また、株価が上昇すれば、大量の株を保有している銀行や生命保険会社も持っている株の価値が上昇し、経営体力も大幅に改善され、金融危機も緩和されるはずです。そうなれば、さらに、人々の見通しは明るくなり、ますます、景気は良い方向に進んでいくと思われます。
(2)日銀の財務体質を悪化させることになるのではないか。たしかに、日銀が株を買って万が一にでも下がれば日銀は損をし、日銀の財務体質は悪化します。私たちは、日銀を信用しているからこそ、日本銀行券、つまり紙幣を受け取っているのですから、日銀の財務体質が悪化し、信用力がなくなれば、紙幣を受け取らなくなり、貨幣経済が崩壊するおそれもあります。
しかし、そもそも、日銀が本気で株を買えばいくらでも買えるのですから、株価は上昇するはずですし、万が一、損をした場合でも、その損については、政府が税金で負担すると約束しておけば、日銀の財務体質は悪化しません。
キーワード★インフレ・ターゲット★
ある程度のインフレとなるまで日銀は紙幣を増やし続けるという政策。日銀がどんどん紙幣を増やせば、世の中に多くの貨幣が出回り、人々は物を買うようになり、景気はよくなり、物価は上昇しインフレになる、という理屈。
★デット・デフレーション★
デフレによる債務負担の増加とデフレの悪循環。デット(debt、債務、借金)とデフレーション(物価の持続的下落)の合成語。デフレは、債務の負担を増加させ、企業や個人の破産を増加させる。そうなると、投資や消費などの需要も減少し、さらに物価が下落し、企業倒産が増加し…と、デフレと倒産の悪循環が起こる。
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