文章:鳥羽 賢(All About「世界のニュース・トレンド」旧ガイド)
3月22日に、EUがEU圏内飛行禁止の「危険な航空会社リスト」を発表しました。そのリストに掲載されている航空会社は全部で95社で、その内92社はEU圏内の空域を完全飛行禁止、残りの3社は制限が課せられることになっています。
不適格の基準
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| メンテナンスが悪いと、スケジュール通りに運航できない |
EU加盟国はこれまでにも、国ごとに独自の「危険な航空会社リスト」を作成してきました。それが今回は初めての、EU内で統一された本格的なブラックリストが発表されたわけなのです。
このリストに載っている航空会社は、航空業の国際的な安全の基準を満たしていないとEUが判断した会社です。つまりEUの基準では、飛行機を飛ばすには「不適格」と判断されたということです。航空業の国際的な安全基準とは、古くなった機体やメンテナンスの行き届いていない機体を使用していない、搭乗前のセキュリティーチェックできちんとした検査ができる、また管制システムもきちんと機能している、などの基準です。
今回のリストに載っている航空会社は、これらの基準を満たしていないのです。つまりメンテナンスされていない機体を使っていたり、セキュリティーチェックが十分にできていなかったり、管制システムに不備があったり、あるいは何らかの別の問題があるということです。
ではEUのリストに載せられていた航空会社をリストアップしてみましょう。
EU圏内飛行禁止の航空会社(92社)
国名: 航空会社名(英語名)
アフガニスタン: アリアナ・アフガン航空(Ariana Afghan Airlines)
カザフスタン: BGB航空(BGB Air)
カザフスタン: GSTアエロエアー社(GST Aero Air Company)
北朝鮮: 高麗(こうらい)航空(Air Koryo)
キルギスタン: フェニックス航空(Phoenix Aviation)
キルギスタン: リーム航空(Reem Air)
コモロ連合: コモロエアーサービス(Air Service Comores)
コンゴ民主共和国: 同国内の全航空会社(現在知られている50社を含む)
シエラレオネ: 同国内の全航空会社(現在知られている13社を含む)
スワジランド: 同国内の全航空会社(現在知られている6社を含む)
赤道ギニア: 同国内の全航空会社(現在知られている11社を含む)
タイ: プーケット航空(Phuket Airlines)
リベリア: 同国内の全航空会社(現在知られている3社を含む)
ルワンダ: シルバーバック貨物航空(Silverback Cargo Freighters)
EU圏内の飛行を制限される航空会社(3社)
コンゴ民主共和国: HBA社(注1)
バングラデシュ(注2): バングラデシュ航空(Air Bangladesh)
リビア: ブラク航空(Buraq Air)
注1:コンゴ民主共和国は全ての航空会社が飛行禁止になっていますが、HBA社だけは一部の機体に限って飛行が許可されています。
注2:バングラデシュの航空会社としては、
ビーマンバングラデシュ航空が現在日本からも就航しています。これはここで載せられたバングラデシュ航空とは別の会社です。安心して搭乗しましょう。
こうして見ると、95社のほとんどはアフリカの航空会社ということになります。その多くが、コンゴ民主共和国やシエラレオネのように、その国の航空会社は全てEU圏内飛行禁止というものです。こういった国では、航空業界を監督する体制自体が、しっかりしていないのでしょう。
なおこのリストは、3ヶ月ごとに見直される予定です。
→この中で日本人にとって身近なのは2社です