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プレゼン資料でセンスの出る色使い!色分けで伝え易さをUPするには

プレゼン資料の色使いについて、一体どんな色使いだと「センスが良く・悪い」になるのでしょうか。プレゼンテーション資料として、相手に意図を的確に伝える「色使い」のについて、2つのポイントと考え方をご紹介します。

執筆者:高田 貴久

プレゼン資料の色使い……センスが良く、意味が伝わるカラー選び

プレゼン資料の「色使い」について悩んだことはありませんか?

プレゼン資料の「色使い」について悩んだことはありませんか?


カラープリンターとプロジェクターの普及により、「カラー」でプレゼンテーションをする機会が増えてきましたね。モノクロの印刷物を机に広げて説明をする時代とは違い、プレゼンでは「色のセンス」までが問われるようになってきました。

しかし「色のセンス」とは非常に主観的なもの。一体どんな色使いだと「センスが良く」て、どんな色使いだと「センスが悪い」のでしょうか。

ここで「プレゼンテーション資料として、相手に的確に伝える」という視点から、「色使い」の考え方について2つのポイントをご紹介したいと思います。

<目次>
 

色使いの2つのポイントを押さえて、相手に伝えよう!

わかりやすく相手に伝えるための「色使い」の考え方には、2つのポイントがあります。

ポイント1 : 相手の“趣味”と色による“意味づけ”を考える
ポイント2 : “カラー・モノクロ対応表”で確認する

人間にはそれぞれ好みの色使いという趣味があるので、それが大きくどのように分類され、それぞれどのような配色にすれば良いのかをとらえる、というのが1つ目のポイントです。これに加えてコントラスト(対比)、グラデーション(段階)といった、色に持たせるべき「意味」を考えます。

2つ目の「“カラー・モノクロ対応表”」というのは、カラー画面で見ても、モノクロ印刷で見ても、強調すべき部分が強調されるような配色にするということです。カラー画面で見れば強調点がはっきりするのに、モノクロ印刷にするとどこがポイントかわからなくなってしまう、という状況はよく発生しがちです。
 

色使いの“趣味”の4つの分類

<色使いの”趣味”の4分類>
色使いの4分類
相手の好みを外さない色使いでセンスの良さをアピールしよう

プレゼン資料における「色使い」の趣味は、「彩度」と「色相」という視点で大きく4つのパターンに分類されます。

彩度の趣味はつまり、「原色系か、パステル系か」です。原色系が好きなタイプというのは、赤・青・黄・緑といった派手で仰々しい色使いを好むタイプ。逆にパステル系が好きなタイプというのは、ピンク、水色、ラベンダー、薄緑などの、やさしく大人しい色使いを好むタイプです。

色相の趣味は、「寒色系か、暖色系か」です。寒色系というのは、ブルー、紺、紫といった「冷たい」印象の色。一方で暖色系というのは、「赤、オレンジ、黄色」といった「温かい」印象の色です。

この2つの視点をそれぞれでマトリクス(表)を作ると、相手の趣味がどこに位置付けられるのかをおよそで大きく捉えることが出来ます。

・原色・暖色系   : 赤、橙、黄、など
・原色・寒色系   : 紺、青、緑、など
・パステル・暖色系 : ピンク、ベージュ、ゴールド、など
・パステル・寒色系 : 水色、ラベンダー、薄緑、など

色の”意味づけ”とは、どのようなものでしょうか?
 

色の“意味づけ”の2つの分類

<意味づけを考えた配色>
意味づけを考えた配色
対比を表したいのか、段階を表したいのか、色の意味づけを考えよう

色で行う「意味づけ」は、大きく分けて2つあります。1つはコントラストをつける、即ち「対比をする」という目的。もう1つはグラデーションをつける、即ち「段階をつける」という目的です。

「コントラスト」を付けるには、1つの色と、補色の関係にある別の色を使います。資料の中である部分とある部分を比較しよう、とした場合など「対比をする」時に使うと効果的です。

・原色・暖色系でのコントラスト  : 赤と緑、など
・原色・寒色系でのコントラスト  : 黄と紺、など
・パステル・暖色系でのコントラスト: ピンクと水色、など
・パステル・寒色系でのコントラスト: ゴールドと薄緑、など

「グラデーションを付ける」とは、ある色から別の色に、同色系の色を段階的に使うということです。これは、資料の中での何かの「流れ」を表現するなど「段階をつける」時に効果的です。

・原色・暖色系でのグラデーション  : 黄→橙→赤、など
・原色・寒色系でのグラデーション  : 青→紺→黒、など
・パステル・暖色系でのグラデーション: ベージュ→ゴールド→薄橙、など
・パステル・寒色系でのグラデーション: 薄緑→ライム→濃黄、など

このように、相手の趣味を「原色・パステル」「寒色・暖色」の大きく4つの視点で捉えた上で、意味づけにより「コントラストか、グラデーションか」を考えることで、センス良く意味のある配色が可能となります。

カラー・モノクロ対応表とは?
 

カラーとモノクロの双方を考慮する

<カラー・モノクロ対応表>
カラー・モノクロ対応表
カラーをモノクロ印刷した場合に、どのような色になるかを事前に把握しておくと、意味づけが崩れない

配色の方針が決まったら、あとは「モノクロにしても印刷がくずれない」ような色を具体的に選びましょう。というのは、カラープリントが普及してきているとはいえ、まだまだ資料はモノクロで印刷されることが多いからです。

実は、カラーで見た時の色の濃さと、モノクロで印刷をした時のグレーの濃さは、案外バラバラです。しかも、プリンターによっても、どのカラーがどの程度の濃さのグレーとなるかは統一されていません。

例えば、原色の黄色や水色といった色は、画面でみるととてもはっきり見えてインパクトの強い色であり、強調する場合に用いたりすることがあります。しかし、モノクロで印刷をすると、薄いグレーになってしまい、全然目立たなくなってしまいます。

また、ゴールドとライムは、画面で見ると「対比」の関係にある色なのですが、実はモノクロで印刷をすると、双方とも同じような濃さのグレーとなってしまって、対比になりません。

せっかく相手の趣味まで考えて意味づけをして配色した資料なのに、モノクロで印刷をすると意味が読みとれなくなってしまったのでは、もったいないですよね。

ここで「カラー・モノクロ対応表」で事前に確認することをお勧めします。自分の使っているプリンターの場合、どのカラーは、どの程度のグレーとなるのかを事前に確認しておけば、「モノクロ印刷をしたら、目立たなくなった」「色の違いがわからなくなった」といった問題が発生することもありません。
 

プレゼン資料の色選びに使える「標準配色パターン」

<標準配色パターン>
標準配色パターン
相手の”趣味”をふまえた上で、カラーで見てもモノクロで見ても意味づけがかわらない配色が出来れば完璧

最後に、先程の4つのパターンそれぞれおいて、カラー画面での意味づけがそのままモノクロ印刷でも再現出来る、標準配色パターンをご紹介しておきます。

資料を作成する場合には、この「標準配色パターン」を参考にしながら、「カラー画面で見てもモノクロ印刷で見てもセンスが良く意味づけがしっかりしている」資料を作って下さいね。

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