マーケティング事例

更新日:2009年05月22日

KYでいこう!西友の挑戦は成功するか?

未曾有の不況の中で業績向上を目指し西友がKY(価格安い)を掲げて奮闘している。はたして西友のKY戦略は成功するのか?マーケティングの観点から分析する。

西友が開始した“KY”キャンペーン

西友のKYでいこう!キャンペーン
西友が始めた“KY”キャンペーンでは他店のチラシを持参すれば最安値で商品が買える!
西友が昨年末から始めたキャンペーン「KYでいこう!」。巷で一般化しているKY(空気を読まない)ではなく、KY(価格を安く)というキャンペーンだ。

西友は、この「KYでいこう!」キャンペーンに伴い、競合スーパーが西友の店頭価格よりも安い価格で商品を提供している場合、お客さまがライバル店のチラシを持参すれば、一部の商品を除いてライバル店と同じ価格で販売する制度を開始した。つまりこの制度を活用すれば、利用者は地域で最も安く買い物ができるという仕組みだ。

この「他社チラシ照合制度」のインパクトは大きく、制度開始後来店客数は前年度3%増となり、既存店の売上高はイオンやダイエーなどが不況の影響による売り上げ減で悩む中、前年比プラス基調で推移している。

これに気を良くした西友は3月から加工品やお菓子などのナショナルブランド商品約1,800品目全てをお買い得価格に移行し、更なる来店客の増加を見込む。

世界最大のスーパーマーケットチェーン・ウォルマートを後ろ盾に経営再建を進める西友

西友は2002年世界最大のスーパーマーケットチェーン・ウォルマートの傘下に入り、経営を立て直してきた。ウォルマートの最大の武器は“EDLP”。つまり、毎日行っても低価格(Every Day Low Price)が売りだ。西友もウォルマートの下、このEDLP戦略で経営再建を目指したが、アメリカと日本の消費者の根本的な違いより思惑通りに業績の回復は実現しなかった。

日本の消費者は毎日チラシで価格をチェックして、最も安いスーパーで買い物をする習慣があるので、EDLPに伴ってチラシを廃止した西友から足が遠のいてしまったのだ。そこで西友は廃止したチラシを再び復活させるなど、ウォルマートという大きな後ろ盾を得ながらも迷走を続けることとなる。

果たして西友は復活を遂げることができるのか?その鍵を握るマーケティング戦略を次ページで検証していく。
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安部 徹也

MBA Solution代表。講演や書籍執筆、メディア出演など多方面で活躍。主宰する『1日3分MBA…

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