金利が上がっても返済が苦しくならない資金計画を
景気回復に伴って日銀がゼロ金利を解除したことで、今後は住宅ローン金利が上昇していく可能性が高いと言われています。今はまだ金利が低い状態と言えますが、借り方によっては金利が上がると負担が増え、返済が苦しくなる場合もあるのです。これから住宅ローンを借りる場合は、金利上昇に備えた資金計画を心がけましょう。
具体的にどんな資金計画を組めばいいのかは、借りる人の年齢や家族構成、今後のライフプランなどによって異なります。ここではファミリー、DINKS、シングルの3つのケースを例に、代表的な住宅ローンの借り方について考えてみます。
【ファミリー向け1】金利上昇のリスクがないフラット35を利用
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| ファミリーの場合は子どもの教育費なども考え、なるべく変動リスクを避けるのが基本 |
まず小さい子どものいるファミリーについて見てみましょう。子どもの年齢にもよりますが、ファミリーの場合は将来の教育費への備えなども考えると、なるべく返済額の変動を抑えた安定志向の資金計画が望まれます。
返済額の変動を避ける最も確実な方法は、返済の最初から最後まで金利が変わらないタイプの住宅ローンを借りることです。代表的なローンは、住宅金融公庫と民間金融機関とが提携している「フラット35」でしょう。金利は金融機関によって異なりますが、今なら3%台前半の低金利が中心です。金利が最長で35年間変わらないので、途中で負担が増える心配もありません。
フラット35を使って3000万円を35年返済で借りたケースが下の表です。金利3.15%の場合は毎月返済額(ボーナス時返済なし。以下同)が11万円台で収まりました。この金額なら、年収600万円のケースでも年収に占める年間返済額の割合(年収負担率)は24%以内に収まります。年収負担率が25%以内で金利上昇のリスクがなければ安全度は高いでしょう。
■ ファミリー向け資金計画1. フラット35で借りたケース
| 種別 |
借入額 |
返済期間 |
金利 |
毎月返済額 |
| フラット35 |
3000万円 |
35年 |
3.15% |
11万7981円 |
※金利はみずほ銀行の8月実行金利
なお、試算した金利は8月実行分の金利です。ローンの実行時期が遅くなると金利上昇の可能性が高まるので注意してください。
【ファミリー向け2】フラット35と1%台の5年固定を併用
フラット35は金利上昇の心配がありませんが、3%台というと少し金利が高いと思うかもしれません。なにしろ民間ローンのキャンペーンを使えば1%台で借りられるケースも少なくないのです。とはいえ、キャンペーン金利は数年後に金利が急上昇して負担が重くなる可能性が高いので、全額を借りるにはリスクが高いでしょう。
そこでフラット35と民間のキャンペーン金利を組み合わせたのが下の表です。3000万円のうち1500万円を1.75%の5年固定で借りると、当初の返済額が1万1000円強ダウンします。5年後に仮に金利が今より1%アップしていたとすると返済額もアップしますが、再び5年固定で借りた場合の返済額の上昇幅は1万5000円程度です。ただし、5年の間に金利が急上昇したり、10年後にも金利がアップしている可能性もあるので、余裕があれば繰り上げ返済をするなどの備えも必要になります。
■ ファミリー向け資金計画2. フラット35+5年固定で借りたケース
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当初5年間 |
6年目以降 |
| 種別 |
借入額 |
返済期間 |
金利 |
毎月返済額 |
金利 |
毎月返済額 |
| フラット35 |
1500万円 |
35年 |
3.15% |
5万8991円 |
3.15% |
5万8991円 |
| 5年固定 |
1500万円 |
35年 |
1.75% |
4万7787円 |
3.85% |
6万2710円 |
| 計 |
3000万円 |
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10万6778円 |
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12万1701円 |
※金利はみずほ銀行の8月実行金利
※※5年固定はキャンペーンを利用し、5年後に店頭金利が1%上昇した5年固定を再び借りたと仮定
次ページではDINKSとシングルの資金計画を考えます。