フラット35の金利が1年間で0.6%ほどアップ
景気回復にともなって金利が上昇してきました。日銀が金融政策を変更したのは今年3月と7月ですが、長期金利はそれより前の昨年秋ごろから上昇し始めています。長期金利に連動する住宅ローン金利も上昇基調が続いています。
たとえば長期固定金利のフラット35は昨年7月に最も金利が低くなり、平均金利が2.63%まで下がりました。その後は上昇傾向が続き、今年4月以降は3%台前半で推移しています。8月の平均金利は3.248%と、1年前より0.6%ほどアップしました。
頭金を増やしても金利が上がると負担が増える
日銀がゼロ金利政策を解除し、短期金利を引き上げたことから、今後も金利上昇がしばらく続くとの見方が多くなっています。住宅ローン金利も今後1年ほどの間に0.5~1.0%程度アップする可能性があるでしょう。そうなると、住宅ローンを早めに借りたほうがいいのか、頭金を貯めてから借りたほうがいいのかという問題が出てきます。
住宅ローンを借りるときは、頭金を多めに用意して借入額をなるべく少なくするのがよいとされています。ただ、今のような金利上昇期には、頭金を貯めているうちに金利が上がってしまい、かえって負担が重くなるケースも考えられるのです。
たとえば今年8月に3,000万円を借りるケースで考えてみましょう。35年返済のフラット35で借りた場合の毎月返済額は11万8,000円ほどです。では1年後に100万円を貯め、借入額を2,900万円とした場合はどうなるか。仮に金利が0.5%上昇していたとすると、毎月返済額は12万円台にアップしてしまいます。さらに金利が1.0%上昇していたと仮定すると、返済額は13万円台にアップします。今買うのに比べて1万3,000円以上の負担増です。せっかく家賃を払いながら頭金を貯めても、金利の上昇で負担が増えてしまうのです。
■今買う場合と頭金を100万円増やして1年後に買う場合の資金計画の比較
| 購入時期 |
借入額 |
返済期間 |
金利 |
毎月返済額 |
| 今年8月 |
3000万円 |
35年 |
3.15% |
11万7981円 |
| 来年8月(金利0.5%上昇) |
2900万円 |
35年 |
3.65% |
12万2388円 |
| 来年8月(金利1.0%上昇) |
2900万円 |
35年 |
4.15% |
13万1027円 |
※今年8月の金利はみずほ銀行「フラット35」の実行金利
ちなみに住宅ローンの金利は建物が完成して引き渡しを受ける時点の融資実行時に決まるケースが大半です。未完成マンションなどで建物の完成が1~2年先になるケースでは、今より金利が上がっている可能性が高いので、余裕のある資金計画が望まれます。
次ページでは金利以外に考慮すべき点をまとめました。