マーケティング/マーケティング事例

日本の女性は美しい!TSUBAKI 躍進の秘密

LUX、アジエンス、パンテーンに続く4番手に甘んじていた資生堂がTSUBAKIで50億円を投入、本気モードのマーケティング戦略を展開。ヘアケア市場に一石を投じた。果たしてTSUBAKIのトップ奪取はなるのか?

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

資生堂TSUBAKI
激戦の続くヘアケア市場に一石を投じた“TSUBAKI”。果たして長年トップに君臨するLUXの牙城を崩せるのか?
テレビの画面から流れてくるSMAPの軽快な音楽。画面の中では田中麗奈、上原多香子、竹内結子、仲間由紀恵、広末涼子、観月ありさといった現代の日本を代表する6人の豪華女優陣がつやつやの黒い髪をなびかせて次々と登場。

ドラッグストアでは商品棚で目立つ鮮やかな真紅の独特のフォームをしたボトルシャンプーやトリートメント。思わず商品を手に取ると「あぁ、あのシャンプーか!」とテレビで見たCMを連想させる人も少なからずいるのではないでしょうか?

その商品の名は“TSUBAKI”。資生堂がこの春社運を賭けて大々的にキャンペーンを行っている主力ヘアケア商品です。そのTSUBAKIが今激戦の続くヘアケア市場に新しい旋風を巻き起こしています。

激戦続くヘアケア市場


ヘアケア市場は規模2700億円程度でここ数年推移している成熟市場であり、メジャーブランドの間で激しい競争が繰り広げられています。その競争の激しいヘアケア市場で長年トップを守り続けてきたのはユニリーバのLUX。LUXは現在アメリカのカリスマ的シンガー、ジェニファー・ロペスをCMに起用。古くはブルック・シールズからジェニファー・コネリー、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、ペネロペ・クルスなどハリウッドの錚々たる有名女優をCMに起用して日本人の欧米女性への憧れをうまく掴んで成功してきました。また、2003年にアジアの美をテーマに売上を伸ばしてきたのが花王のアジエンス。CMでは「グリーン・デスティニー」のヒットで一躍アジアのトップ女優に躍り出た中国の女優チャン・ツィイーを起用。チャン・ツィイーは今やハリウッドでも注目のアジアン・ビューティとしてその存在感を高めています。これらの2強に対して2005年に割って入ってきたのがP&Gのパンテーン。中山美穂をイメージキャラクターとして内側から輝く透明感のある髪を実現させる商品は女性の心を掴み、ヒット商品となりました。このようにヘアケア市場ではLUXを頂点に、アジエンスとパンテーンが急追するという激しいシェア争いが今春まで続けられてきました。

激戦の続くヘアケア市場で50億円もの巨費を投じて3強に挑む資生堂。果たしてその挑戦は成功するのか?はたまた失敗に終わるのか?気になる結果は次ページをご覧下さい!
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