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更新日:2007年10月31日

上手なマイクの使い方

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人前で話すシーンにはマイクがつきもの。しかしマイクに頼っているとあなたの魅力や説得力は聞き手に充分伝わりません。今回は、あなたの言葉をより効果的に伝えるためのマイクの上手な使い方について述べます

文章:楠瀬 誠志郎(All About「ボイストレーニング」旧ガイド)
広い会議室でのプレゼンなど人前で話すシーンにマイクはつきものです
声が小さい、通らない、だから大勢の前で話すのが苦手……。こんな悩みを解決しよう、とボイストレーニングに通い始める人も多いものです。しかし、こう思う人はもっと多いのではないでしょうか。「ムリにトレーニングしなくても、マイクがあるからいいじゃないか」。

確かに、式典や会議、プレゼンテーションなど人前で話すシーンにはマイクがつきものです。大きなよく通る声が出せなかったとしても、マイクを使えば、とりあえずは全員に聞こえるので問題ないかもしれません。しかし「聞こえるからいいだろう」と、マイクにばかり頼っているとあなたの持っている本当の魅力や説得力が聞き手に伝わらなくなってしまうのです。マイクは、音を大きくしてはしてくれますが、あなたの声をより良くしてくれるわけではありません。今回は、大勢の人にあなたの言葉をより効果的に伝えるために、マイクの上手な使い方について述べます。

マイクの声は自分の声ではない


マイクを通した自分の声を聞いて「これが私?」と驚いた経験がありませんか? または、他の人が話しているのを聞いて「なんだか耳障りだなあ」と感じたことがないでしょうか。マイクを通した声は、直接聞く声とは印象が大きく違います。マイクを使うとどうしても、直接の声から感じるふくらみや温かみが感じられません。はっきり聞こえるけれども、なんだかザラザラしたような、あるいはキンキンと響くような感じを受けてしまいます。

多くの人はそれを「機械を使っているのだから仕方がない」となんとなく納得し、「聞こえればいいのだから」とあまり気にしません。しかし、ビジネスコミュニケーションが、単に伝えるだけではなく「好印象を与えて相手の心を動かす」という目的を持っていることを考えると、これは無視できない問題です。

ではなぜマイクを使うと声の聞こえ方が悪くなるのでしょうか? それはマイクが声の一部分だけしか取り上げられないから。人の耳は、自分では意識していなくても、幅ひろい範囲の音を聞き取っています。この聞き取れる音の範囲を「可聴範囲」と言いますが、マイクは人間の可聴範囲のうちの、ほんの一部分しか拾い上げることができません。そして、拾い上げたその狭い範囲の音を、電気的に増幅させて大きくしています。つまり、マイクの声はその人のもとの声を大きくしたものではなく、一部分だけを拡大した声なのです。ですから、聞き手にとってはなんだか不自然な、ムリした感じの声になってしまうのです。 

これでは、話し手の感情を伝え、聞き手に人間的な魅力を感じてもらえません。マイクは、情報を大勢に伝えるためには役に立ちますが、相手の心に響くような「いい声」は作れないのです。ビジネスリーダーとしては、この点を理解し、マイクに頼らない発声を身につけることが必要です。少々の人数であればマイクなしで直接聞き手に語りかけられる人と、「自分は声が小さいので」といつでもマイクを使ってしまう人とでは、聞き手の心を動かす力に大きな差がついてしまうことは明らかです。

では聞き手の人数や会場によってどうしてもマイクを使う必要がある時はどうすればいいでしょう? 上手なマイクの使い方は次ページで!

(執筆者:楠瀬 誠志郎)

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