不況によるボーナスカットで住宅ローン返済が行き詰まる人が続出するという「6月危機説」がまことしやかにささやかれています。本当に6月危機は起こるのか、危機を乗り切るための方策はなにか、検証しましょう。
消費者金融で借りて返すのは論外
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| 金利の高いローンに手を出すと破たんリスクは余計に高まる |
まず初めに問題です。住宅ローンの返済が苦しくなったときに、まずすべきことは以下のうちどれでしょう。
・消費者金融などから返済資金を調達する。
・住宅ローンを借りている金融機関に相談する。
・家が競売にかけられる前に売却する。
もちろん、答えは「金融機関に相談する」です。返済が滞ると催促されるのがいやだからと、住宅ローンより金利が何倍も高い消費者金融から借りて返すなどという方法は論外です。最初のうちはなんとか帳尻を合わせられたとしても、苦しくなるたびに安易に消費者金融に頼ってしまうクセが付いてしまうでしょう。低金利の住宅ローンを返すのが苦しい人が、高金利の消費者金融を返し続けられるわけがありません。いずれ破たんして、銀行などよりもっと強引な取り立てに悩まされることになるのは明らかです。
すぐに競売にかけられるわけではない
住宅ローンの返済が滞って家が競売にかけられると安くたたき売られて多額の借金だけが残ってしまうから、そうなる前に通常の売買市場で売却したほうが身のため——などという話を耳にすることがあります。返済に行き詰まった人が自宅を市場で売却することを「任意売却」と呼びますが、この任意売却をサポートするビジネスなども登場しているようです。
しかし住宅ローンを貸している金融機関の側でも、担保不動産である家を処分する場合はなるべく高く売って借金を回収したいわけですから、いきなり競売にかけるようなことはありません。通常、返済が滞った住宅ローンは3カ月~6カ月ほどで「延滞債権」とされ、そこから任意売却による処分が検討されます。任意売却による処分がうまく進まず、売却による債権の回収にメドが付かない場合にはじめて競売が選択されるのです。返済が滞ったから直ちに家が競売にかけられるわけではないのです。
返済が滞る前に早めに相談するのが最善策
そもそも6月危機説というのは、ボーナスカットで返済に行き詰まる人が続出するといった意味ですが、行き詰まってから家が処分されるまでには数カ月の猶予があるので、ただちに危機的な状況に陥るわけではないのです。
データを公表している住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)では競売件数がたしかに2007年度から増えていますが、これは同年度から債権の回収を民間に委託したことで処理が進んだことと、差し押さえた物件が不景気で任意売却しにくくなり、競売に移行するケースが増えたことによるものということです。延滞や破たんとなっている債権の件数自体は2005年度から減少傾向にあり、今になって急に破たんが増えているわけではありません。
とはいえ、ボーナスカットで返済が苦しくなる人が増えることは予測されます。返済が滞ったからといってすぐに怖い人が取り立てにくるわけではなく、金融機関から状況を把握するための電話が来るでしょう。その場合は正直に、「収入が減って返済が苦しくなっている」ことを伝えることが重要です。できれば返済が滞る前に、自分から金融機関に連絡することが望ましいといえます。金融機関としても破たんを未然に防ぎつつ、なんとか返済を続けてもらうための方策を考えてくれるはずです。
では破たんを防ぐにはどんな方法があるのでしょう。