社内コミュニケーションにWiki活用
「友人の紹介で社員が増え、その社員がまた友人を紹介する」。まるでSNSのように社員を増やしたグリーも、いつの間にメンバーが20名を超えた。この規模になると多くの組織が、社員同士の親密なコミュニケーションが取りづらくなり、組織運営における「最初の壁」に突き当たる。20人以上の部署や会社に所属したことがある人ならば、感覚的にコミュニケーションの困難さが理解できるだろう。
「当社も社員が増えてゆくに従って、コミュニケーションが希薄になりました。創業当初は毎日のように全員でランチに行っていましたが、現在ではそういうわけには行かなくなりました。場合によっては1日1回程度しか、直接言葉を交わせないこともあります」
田中社長はこの問題をあるツールを用いて乗り越えた。そのツールとは「Wiki(ウィキ)」だ。Wikiとは、代表例として「ウィキペディア」があり、参加者の誰もが自由にネット上に情報を書き込み、その関連する情報をリンク参照できるシステム。これを使えば情報を共有できるだけではなく、自由にリンクをたどり理解を深めることも可能だ。
「社内Wikiは、もともと僕が楽天時代に自分用に作成した文書管理システムでした。グリーを立ち上げてからはメンバーも参加するようになり、今では当社のほとんどの社内文書が公開され、取締役会議事録も社員全員がチェックできる状態になっています。Wiki上でプロジェクトの進捗管理も行われており、Wikiを見ていれば社内の状況が一覧できるようになっています」
議事録ぐらいであれば、社内資料として公開されている会社も多いが、問題は議論は過去から継続されているものであり、それを読んだだけでは内容が理解できないことにある。しかしWikiに登録されていれば、容易に関連する過去の議論を参照できる。