株・投信・FXの確定申告

更新日:2010年09月13日

2010年賞味期限、80%みなし取得費の活用しよう!

金融商品の税制については、税法の特例規定が多いといえます。その特例規定の中には期間限定のものもあります。平成22年年末で期限を迎むかえる株の譲渡の特例、80%みなし取得費の特例をぜひとも活用してほしいという事例を紹介してみました。

金融商品の税制については、商品の種類も多く、税法も各種特例規定が多いので、難解だという声をよく聞きます。また、特例規定といわれているものは、期間限定とされているものも多いのは事実です。そこで、今回は2010年年末で期限をむかえる「上場株式等の取得費の特例」(以下、80%みなし取得費の特例という)についてみていきたいと思います。

株式の譲渡にかかる税金って

そこで、まずは株式を譲渡した場合の税金についての基本を見ていきましょう。
必要経費は追記することもできます

必要経費は追記することもできます

平成15年から株式の譲渡に係る税制が、従来、申告分離課税と源泉分離課税であったものが原則、申告分離課税に一本化されました。申告分離課税が原則ということは、株式の譲渡があったものは確定申告をすることが原則となるということです。

そもそも株式の譲渡所得をもとめるための算式は下記のように計算されます。
  • 総収入金額—(取得費+譲渡費用)=株式の譲渡所得
取得費とは購入価額、つまり、株式を取得したときの払い込み代金や購入代金のほか名義書換え料や購入手数料も含まれます。また、譲渡費用とは、譲渡時の委託手数料、つまり、譲渡時の売却手数料がその具体的内容となります。

80%みなし取得費の特例とは

80%みなし取得費の特例とは、さまざまな実務上の理由により、取得費が不明だった場合に対応した制度といえます。内容については、平成13年9月30日以前から引き続き所有していた上場株式等を、平成15年1月1日から平成22年12月31日までの間に譲渡した場合、譲渡所得における取得費を平成13年10月1日の終値の価額の80%相当額を適用することができるという規定です。

もちろん、実際の取得費がわかっている場合でも、実際の取得費とこのみなし取得費を選ぶことができるという、納税者にとっては便利な制度となっています。

80%みなし取得費の特例が創設された背景とは

売却価額は売却時に把握できるので不明ということはありませんが、取得費が不明の場合には、申告したくても申告できないこととなります。そこで、取得費が不明である場合への対応方法として、上記のような一定の条件をもとに平成13年10月1日の終値の価額の80%相当額を適用することができるとする80%みなし取得費の特例が創設されたのです。

では、取得費が不明であるというのはどのような場合でしょうか。

たとえば、祖父が持っていた株を相続や贈与によりもらった、というとき、「現在の株の所持者が生まれる前だった」とか「資料が古すぎて残っていない」というような場合に取得費が不明ということが発生するのです。

そして実は、このような場合にあてはまる方こそ、80%みなし取得費の特例を最も活用してほしい方なのです。

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この記事の担当ガイド

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田中 卓也

税理士であるガイドが避けては通れない税金の問題について、専門用語もかみくだいてわかりやすく解説。

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