国土交通省が発表した今年7月1日時点の都道府県地価(基準地価)調査の結果によると、全国で住宅地がマイナス1.2%と5年ぶりに下落幅が拡大、商業地が前年比マイナス0.8%と、下落傾向が鮮明に。さて、これらの事象は今後どう影響してくるのでしょうか?全3回のシリーズで解説します。
上昇し続けた3大都市圏にもかげりが!?
東京、大阪、名古屋の3大都市圏は、住宅地が1.4%(前年4.0%)、商業地が3.3%(同10.4%)とそれぞれかろうじて3年連続のプラスを保ちましたが、その一方で、上昇幅は大きく縮小しました。東京都区部は前年は住宅地・商業地とも全調査地点で上昇しましたが、住宅地は港、品川、渋谷、目黒など都心4区で、商業地は渋谷区で下落に転じました。国土交通省はこれまでの「上がり過ぎの反動の要素がある」と分析しており、調整局面に入ったことを示唆しています。
上昇し続けた都心人気立地の伸びも鈍化へ
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| かつての大幅上昇地域は調整局面に入ったといえる |
東京圏の住宅地は全体で1.6%の上昇。上昇率は、昨年の4.8%の上昇に比べ大幅に縮小しています。昨年20%近い高い上昇率を示した都心8区の平均上昇率は0.9%に、都区部平均でも昨年の10.2%から1.9%に縮小するなど、すべての区の平均上昇率が大幅に鈍化、または下落しました。
とくに、20%前後の高い上昇率を示していた渋谷、品川、港、目黒といった人気の高い都心4区が今回下落に転じています。さらに、広尾・恵比寿・表参道などブランド力のある地域を抱える渋谷区でも、区全体の平均変動率が住宅、商業ともにマイナスに転じているのが大きな特徴といえるでしょう。なお、千代田区は昨年(16.2%上昇)に比べて鈍化したものの7.7%の上昇を維持し、区部の上昇率トップとなり、以下、豊島区、足立区、台東区と、周辺エリアの区が続いています。
次のページでは、住居表示による上昇地点、下落地点について解説します。