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トイレ収納の考え方とプランニングの6つのポイント

トイレ空間には、トイレットペーパーや掃除用具など、収納しておきたいアイテムがあるものです。後からラックや棚などを設置することもできますが、新築やリフォームを検討しているのであれば、事前に計画しておくことで、すっきりとしたトイレが実現するでしょう。ここでは、忘れがちなトイレの収納プランのポイントをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

使い勝手のいい収納計画で快適なトイレ空間を

レストルームに必要な器具をパッケージした商品。便器後ろのキャビネットはトイレットペーパー12個収納可能、掃除用具もすっきりと収まる。手洗器の下にも収納スペースを確保。[レストパルF]undefined TOTOundefined https://jp.toto.com/

レストルームに必要な器具をパッケージした商品。便器後ろのキャビネットはトイレットペーパー12個収納可能、掃除用具もすっきりと収まる。手洗器の下にも収納スペースを確保。[レストパルF]  TOTO 

新築やリフォームでトイレを検討する際、便器や手洗器といった衛生機器を選ぶことがメインとなりがちですが、住まい全体での配置や広さはもちろん、窓や扉の位置、換気や収納など、空間としての使い勝手や心地よさに配慮することはとても重要です。

中でも、収納スペースに関しては、十分に検討することもなく、暮らし始めてからラックや棚を購入する、というケースも多くみられます。しかし、限られた空間だからこそ、事前にプランニングしておくことで、すっきりとしたトイレ空間となるものです。

設備機器メーカーからは、さまざまなタイプの収納キャビネットが揃い、便器などと合わせてコーディネートすることが可能。上手に取り入れることで、使いやすく快適で、わが家ならではのトイレ空間が実現できるでしょう。

Point1  何を、どのくらい収納したいのか、リストアップする

トイレットペーパーやおむつパックなども入る本体キャビネット、ペーパーホルダー下にもたっぷりとしたスペースを確保。すっきりとした空間にゆとりも感じる。[トイレ手洗い収納undefinedアラウーノカウンター]undefined パナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

トイレットペーパーやおむつパックなども入る本体キャビネット、ペーパーホルダー下にもたっぷりとしたスペースを確保。すっきりとした空間にゆとりも感じる。[アラウーノカウンター]  パナソニック エコソリューションズ 

トイレに収納しておきたいもの、置いておきたいものは、家族構成やライフスタイルによってさまざまですが、通常は、トイレットペーパーやタオルなど。掃除用品(ブラシ・ペーパータオル・洗剤)や生理用品、石鹸(ハンドソープ)、消臭剤・芳香剤などを収納する場合もあるでしょう。その他、書籍や雑誌などを並べておきたいという方もいるでしょうし、幼いお子さんや介護の必要なご家族がいれば、収納するものが増えるケースもあるかもしれません。

トイレの収納に限りませんが、基本は「何を、どのくらい収納するのか」を明確にすること。トイレ収納であれば、トイレットペーパーやタオル、掃除用品など、どのくらいの量を収納したいのか、そのためにはどのくらいのスペースが必要か、現在のトイレの使い方、収納するアイテムをもとに考えることが大切です。

Point2  トイレだけでなく家全体の収納プランと同時に検討する

便器後ろには、トイレットペーパー12個、掃除用具などを収納可能。手洗いキャビネット部分にも収納を確保。[トイレ手洗い収納undefinedアラウーノカウンター]undefined パナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

便器後ろには、トイレットペーパー12個、掃除用具などを収納可能。手洗いキャビネット部分にも収納を確保。[トイレ手洗い収納 アラウーノカウンター]  パナソニック エコソリューションズ

暮らし方や間取りプランによっては、トイレ空間に収納スペースを確保しておく必要がない場合もあるかもしれません。「予備のトイレットペーパーを数個、カゴや棚に置ければいい」、「ペーパーの買い置きや掃除用品は、隣接する洗面室や納戸などに収納する」ということであれば、トイレ空間の収納スペースは最小限でいいでしょう。

しかし、ある程度の容量のものを収納しておきたい場合は、トイレ空間に収納したいもの、洗面室など他の水まわりに収納するものなど、住まい全体の収納プランと同時に検討しておくこと。また、1階と2階にトイレのあるプランも多くみられますが、それぞれの使い方に適した収納方法を考えるようにしたいものです。

Point3  広さに適した収納を。キャビネット商品を上手に利用しても

収納スペースは、トイレ空間の広さに合わせてプランニングすることが基本。ある程度余裕があるのであれば、便座と並行に手洗器を設けたカウンターを設置し、その下を収納スペースとすれば、かなりの量を収納することができるでしょう。メーカーの商品でも、洗面化粧台のように扉材やカウンター素材、手洗器や手すりなど、好みのパーツを選ぶことができるタイプが多くみられ、空間に合わせて取り入れることが可能です。

狭い空間しか取れないのであれば、コーナーなど便器と干渉しあわない位置に設けるか、壁の厚みを利用して収納スペースを確保する方法も。手洗器と組み合わされた壁埋め込みタイプの収納ユニットを用いたり、造作工事でスペースを確保してもいいでしょう。また、ペーパーやタオルなど、重量のないものは、天井までの棚や吊戸棚など、空間を立体的に活用することも考えられます。
便器後ろのキャビネットには、掃除用具などが収納可能。上部の空間を利用し手キャビネットを設置。標準間口(750~950mm)に納まり、トイレットペーパーを袋ごと収納できるスペースを確保。[アッパーキャビネット]undefined LIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

便器後ろのキャビネットには、掃除用具などが収納可能。上部の空間を利用し手キャビネットを設置。標準間口(750~950mm)に納まり、トイレットペーパーを袋ごと収納できるスペースを確保。[アッパーキャビネット]  LIXIL  

その他、デッドスペースになりがちの便器(タンク)の後ろや両サイドを利用して収納を設けても。多少、出し入れに工夫が必要ですが、トイレットペーパーなどであれば収納はすることができるでしょう。メーカー商品には、スペースを有効活用する商品、手洗器の配管をカバーし収納機能を合わせ持たせたタイプなどもあり、空間的な条件の厳しいリフォームでも取り入れやすい商品もみられます。

Point4  動きやすさ、使い勝手を考慮したプランを考える

注意したいのは、トイレの中での動線や動作、使い勝手。収納量を確保するために、やみくもにスペースを確保しては、窮屈な空間になってしまうこともあるので、ドアの開閉や便器へ立ち座りの動作、掃除の際の動きやすさなどを考慮しておくことが大切です。

特に、収納扉の開閉は使いやすさに大きく関わります。開き戸や引き出しタイプだけでなく、開閉スペースを取らない引戸タイプであれば、狭い空間でも使いやすいでしょう。また、収納プランによっては、出入口扉(ドア)の開閉と干渉してしまう場合も。空間を有効活用するために、出入口扉を外開きや引戸とする方法も考えられます。空間全体での動きを確認しながらプランニングすることが重要です。

Point5  手洗器やペーパーホルダーと組み合わせるタイプを選んでも

キャビネットの組合せで収納量は自由自在。トイレ空間のスペースに合わせてプランニングが可能。壁面にミドルキャビネットを設けて空間を有効利用しても。 [キャパシアundefinedベースキャビネットタイプ カウンター奥行160・ベッセル型(角形手洗器)]undefined LIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

キャビネットの組合せで収納量は自由自在。トイレ空間のスペースに合わせてプランニングが可能。壁面にミドルキャビネットを設けて空間を有効利用しても。 [INAX キャパシア ベースキャビネットタイプ カウンター奥行160・ベッセル型(角形手洗器)]  LIXIL

設備機器メーカーのトイレ収納商品の傾向は、手洗器やペーパーホルダー、リモコンや手すりなど、便器以外のアイテムを組み込むことが可能なタイプが多くみられるということ。収納量を確保しつつ、空間全体をすっきりとコーディネートすることが可能なのも魅力です。

さまざまなサイズのキャビネット、壁面やコーナーに設置できるタイプ、吊戸棚などのオプションも揃い、空間を有効活用できるでしょう。

Point6 居室のような空間がトレンド。デザイン性も意識して

床から浮かすことで空間に広がりを感じさせる収納キャビネット。手洗器下は使いやすい小分けの引出し式。便器横は狭い空間でも使いやすいスライド式扉で、座ったまま取りだしたいトイレットペーパーなどを収納可能。[レストルームドレッサーundefinedフローティングデザインシリーズ]undefinedTOTOundefined https://jp.toto.com/

床から浮かすことで空間に広がりを感じさせる収納キャビネット。手洗器下は使いやすい小分けの引出し式。便器横は狭い空間でも使いやすいスライド式扉で、座ったまま取りだしたいトイレットペーパーなどを収納可能。[レストルームドレッサー フローティングデザインシリーズ] TOTO 

最近の設備機器メーカー商品のデザインには、居室のように心地のよい空間を実現できるようなタイプが多くみられます。キャビネット扉のバリエーションも豊富になり、ナチュラルな木目調やモダンな色合いのタイプなども揃っているのも特徴でしょう。

また、床から浮かして設置することで、空間の広がりを生み出すようなデザイン提案もみられ、ホテルのような空間づくりも可能。メーカーによっては、床材や出入り口の扉材などとコーディネート可能なタイプ、家具のようなキャビネットに手洗器を設置し、収納を確保したものなど、インテリア性を高めた商品もみられるようになりました。

Point7  ショールームで商品確認。空間展示で使い勝手をチェックする

商品を選ぶ際には、必ずショールームで確認することが基本。便器や便座、手洗器などを選ぶ際に、収納についても同時に検討するようにしましょう。

最近では、商品単体の展示だけでなく、いくつかの異なる広さのトイレ空間に機器などをコーディネートした展示も増えているので、スペースを確認しつつ、収納量や使い勝手などの確認を。扉部分の開閉のしやすさ、お手入れのしやすさなどもチェックしておきたいポイントです。


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