床材・フローリング/床材の基礎知識・選び方

子ども部屋の床材に コルクタイルの魅力

皇室のお子様たちのお部屋に取り入れられたことで注目の床材コルクタイルは、安全性に優れ、健康志向の方におすすめ。フローリングにはないコルクタイルの床材としての魅力をリポートします(初出 2006年9月/改訂 2014年7月)。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

皇室でも選ばれたコルクタイルの魅力

ワインのコルク栓は弾力があり、独特の手触りです

ワインのコルク栓は弾力があり、独特の手触りです

愛子さまを始め、悠仁さまのお部屋の床材に選ばれたといわれる自然建材コルクタイル。最近注目をあび、一般の家庭でも子供部屋や水周りの床材として採用されることが多くなりました。

実際にコルクタイルは安全性が高く、子供部屋に適することや、そのほかの性能面でもとても優れた床材なのです。今回はこのコルクタイルの建材としてのその魅力についてお伝えします。

転びにくく、ケガをしにくい

コルクタイルを子ども部屋に使用した例。壁もコルク(出典:東亜コルク株式会社)

コルクタイルを子ども部屋に使用した例。壁もコルク(出典:東亜コルク株式会社

コルクタイルの性能で一番にあげられるのがその「安全性」や「肌触り」です。コルクが一番使われているのはワインの栓ですが、触ったときの感触は、やわらかくて弾力がありますね。そしてワインという液体をぴたっと止めています。

このことからも想像できるように、コルクはその細胞構造によって、やわらかく弾力性があることと、もともとの滑りにくい性質と合わせ、転びにくくかつ転んだとしてもケガをしにくい床材となっています。

子ども部屋や幼稚園の床材として

コルクタイルを幼稚園の床に使った例(出典:東亜コルク株式会社)

コルクタイルを幼稚園の床に使った例(出典:東亜コルク株式会社

一般に硬い床材は傷がつきにくく長持ちするという点で優れていますが、足にかかる負担という点ではマイナスに働くことがあります。

コルクはその肌触りもやわらかく、素足ですごす事が多い小さなお子さんや、ハイハイする赤ちゃんにちょうど良いのです。柔らかく弾力があることから床の衝撃音の吸収率もよく、遮音性能が高いという特徴もあります。コルクタイルは赤ちゃんや小さなお子さん、そしてお年寄りに向いた床材といえるでしょう。

 

水周りの床材にも向く

またワインの歴史とともに歩んできた「水を通しにくい」という性能を生かし、キッチンや洗面所などの水周りにも適した床材でもあるのです。同じ木質系床材のフローリングでは水がかかる部分に水ジミが出来てしまうことがありますが、それに比べ水や油に強い性質を持っています。といっても、コルクもコルクガシという木から取れる木質建材なので、水につよいワックスなどを施し、水がかかったときはすばやく拭くことが長持ちさせる秘訣です。

アレルギーに強い、健康志向の素材

コルクタイルは1m2あたり4千万個の細胞があるといわれ、そのことで腐りにくい性質も持っています。腐食に強いことからぜんそくその他のアレルギーの原因といわれるシロアリ、ダニの餌とならず、その発生を抑えることができます。また表面にも細かい気泡があるのでホコリが立ちにくく、あわせて喘息などのアレルギー対策として有効な床材だといえます。

注意事項としては、木質系の建材なのでシックハウスの基準が適用されます。シックハウスを引き起こすホルムアルデヒドの含有量が少ない製品でF☆☆☆☆(フォースター)以上のものか確認しましょう。このような点さえ気をつければ、コルクタイルは健康的な生活をバックアップしてくれる建材と言えるでしょう。

それでは次のページで、いろいろ使えるコルクの使用方法や、気になるお値段についてみていきます。
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