マンションの性能・耐久性

更新日:2009年06月09日

図解!孫の代まで住める家

『孫の代まで住める家』長期優良住宅制度が6月4日からスタートしました。欧米並みに寿命が長い住宅を建てるもしくは購入すると税金やローンの優遇が受けられます。利用できる「家の条件」をわかりやすく図解します。

長期優良住宅のメリット

今まで流通が少なかった中古住宅市場だが、長期優良の認定を受けたものが増えれば活性化が期待されます。
今まで流通が少なかった中古住宅市場だが、長期優良の認定を受けたものが増えれば活性化が期待されます。
長期優良住宅と認定された住宅を購入すると以下のようなメリットがあります。

■税制面
・住宅ローン減税が最大600万円に拡大
・住宅ローンを組まないで建てた場合でも工事費から最大100万円を所得税控除
・保存登記、移転登記の登録免許税の税率を一般住宅より引き下げ
・不動産取得税の控除額を一般住宅より拡大して1300万円とする(一般住宅は1200万円)
・新築住宅に掛る固定資産税の減額適用期間を一般住宅より延長。マンションは7年(一般マンションは5年)
・住宅金融支援機構の長期固定ローンの金利を20年間0.3ポイント優遇

■中古住宅が売りやすくなる
住宅が長持ちすることや、建物の建築・維持保全の書類が保存されている安心感から中古住宅の流通が盛んになる。

■住宅費負担が減る
住宅が長寿化すると、共同住宅について200年に必要となる費用を試算した結果、住宅の建設・取得・維持管理の国民負担を2/3程度まで減らすことができる(11階建て65戸(3LDK)の共同住宅で試算)。その分趣味など豊かな生活にお金を使えます。

■環境負荷の低減
全ての住宅が200年解体されなければ、年間当たり約1300万トンの廃棄物の削減が可能。

マンションにおける長期優良住宅制度の問題点

6月4日にスタートした長期優良住宅制度は、マンション業界では静観する動きが見えているとのこと。最大の理由は、前頁で述べたような長期優良住宅のスペックを満たすための技術やコストにあると思います。

例えば耐震性に関しては、現在建てられているマンションの多くが建築基準法と同じ耐震「等級1」程度であり、長期優良住宅の条件である「等級2」に引き上げるためにはそのための技術とコストアップが予想されます。これは劣化対策の「等級3」や省エネルギー対策の「等級4」に関しても同じで、現時点での実情よりも高いスペック設定となっています。また維持管理に関しても、マンションの共用配管は専用部分にあるPS(パイプスペース)の中を上下に貫いて設けられていることが多く、共用部から点検・清掃・交換するという条件をクリアするのは現状では難しい問題だと考えられます。

良い物件を探そう

もし長期優良住宅のマンションを購入したいと思っても、市場に出てこなければ買うことはできません。いまマンション業界は「ニーズがあるのか」見極めをしているところなので、購入者サイドでも必要性を声にしていくことが大切だと思います。

先ほども述べましたが、マンションそのものの建設コストは上がると考えられますが、建物が長持ちすることで、200年間の長いスパンで見たときにに購入者が負担するコストは2/3に抑えられるという試算があります。環境負荷のことも念頭に置いて、ぜひ長期優良住宅のように3世代、孫の時代まで長持ちする、地球環境にも優しいマンションに注目してみてください。

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井上 恵子

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