不動産売買の法制度

更新日:2005年01月18日

住宅性能評価書があれば大丈夫?

住宅性能表示制度に関するアンケート調査結果が国土交通省より発表されましたが、その中でいくつか気になる点が!「性能評価書があれば絶対に安心」と考えている人は、必ず最後までお読みください。


住宅性能評価書があれば大丈夫・・・とは、いえない!?

住宅性能評価書を取得した物件ならばすべて安心」 と思っている人が多いかもしれませんが、決してそうではありません。それを端的に示しているのが、不具合の発生状況に関する調査項目。入居後に 「補修が必要となる不具合」 が発生したとする住宅が、全体の56.6%と過半数を占めています。

欠陥住宅
新築住宅に入居してすぐに雨漏りでもしたら最悪!
不具合の部位で最も多いのは 「開口部・建具」 となっていますが、建物構造上で重要な 「基礎」 や 「屋根」 などの不具合もあったようです。また、不具合の内容は多い順に 「作動不良」 「はがれ・外れ」 「隙間」 などとなっていますが、こちらでも 「雨漏り」 「漏水」 「傾斜」 など、新居で頭を抱えてしまうような不具合も発生しているようです。

これらの結果が住宅性能評価書を取得していない物件と比べてどうなのか、比較できる調査データがないので何ともいえませんが、 「住宅性能表示制度によって飛躍的に改善された」 ということができないのは確かなようです。これは住宅性能表示制度が住宅のすべての部位を網羅するものではなく、また、工業製品に例えるならば、搭載部品の性能が一定水準以上のものであることを評価しても、その組み立て精度を検定する制度ではないことに起因するのかもしれません。

新築住宅における住宅性能表示制度 (平成12年10月運用開始) は比較的順調に推移しており、平成16年10月現在で 「設計住宅性能評価書」 の交付累計が398,938戸、 「建設住宅性能評価書」 の交付累計が191,561戸に達しています (国土交通省:報道発表資料による) 。しかし、住宅性能表示制度では不十分として、大手分譲業者を中心に 「住宅性能表示制度で定める水準以上の独自基準」 を採用する事業者も多くなっているようです (共通基準でないことによる分かりにくさという弊害はありますが・・・) 。

いずれにしても、現場でひとつひとつ施工される住宅。手抜き工事による欠陥住宅は論外としても、なかなか精密機器を製造するようにはいきません。不具合が発生したときに、素早く的確に対応してくれる業者の物件を選びたいものですね。



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平野 雅之

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