 |
| ガソリン税の扱いをきっかけとして、今年度の税制改正は異例の展開に |
いわゆる「ねじれ国会」の影響で異例の展開をたどった平成20年度の税制改正。3月下旬には租税特別措置の期限切れによるいくつかの増税が危惧されていました。3月27日には増税分の後日還付方針が固まったとの報道があったのですが、翌28日には2か月間だけ期限を延長(ガソリン税などを除く)する「つなぎ法案」が浮上し、結局これが31日に可決・成立。これにより
登録免許税などの増税は回避されました。
その後は参議院で審議されることもなく、4月30日の衆議院での再可決によって平成20年度(2008年度)の税制改正法案が正式に成立。即日施行されています。しかし、当初予定されていた「住宅の長寿命化(200年住宅)促進税制」は宙に浮いたままで、これからどうなるのかは現在のところ見通しが立っていません。
それはさておき、平成20年度税制改正で既に施行されたもののなかから、主に「個人の住宅」に関連する部分をまとめておきましょう。
【平成20年度税制改正の流れ】
平成19年11月20日 税制改正に関する答申(税制調査会)
平成19年12月13日 税制改正大綱を決定(政府与党)
平成19年12月19日 税制改正大綱を決定(財務省)
平成20年1月11日 税制改正要綱を閣議決定
平成20年1月23日 「所得税法等の一部を改正する法律案」国会提出
平成20年2月29日 「所得税法等の一部を改正する法律」衆議院可決
平成20年3月31日 「国民生活等の混乱を回避するための租税特別措置法の一部を改正する法律」可決(衆議院)・成立・翌日施行
平成20年4月30日 「所得税法等の一部を改正する法律」衆議院再可決・成立
同日公布・施行(別段の定めがあるものを除く) |
登録免許税の軽減措置は3年延長
不動産を
取得して
登記を申請するときに課税される
登録免許税ですが、土地の売買による所有権移転登記に対する税率(本則は2.0%)の軽減措置が3年延長され、平成23年3月31日までとなりました。
ただし、平成21年3月31日まではこれまでの軽減税率に据え置かれるものの、以後は段階的に引き上げられることとなりました。これは平成23年4月以降の軽減措置廃止を見越したものとも考えられます。
【土地の売買による所有権移転登記】 (本則は2.0%)
平成21年3月31日まで 1.0%(据え置き)
平成21年4月1日から平成22年3月31日まで 1.3%
平成22年4月1日から平成23年3月31日まで 1.5%
ちなみに、土地の所有権の信託の登記に対する登録免許税(本則4.0%)についても軽減措置が3年延長されました。平成21年3月31日まではこれまでどおり2.0%の軽減税率が適用されますが、土地の売買と同様に段階的に引き上げられます(2.0%→2.5%→3.0%)。
〔追記〕 平成21年度の税制改正で、段階的引き上げの実施時期が2年間先送りされました。これにより、平成23年3月31日までが1.0%、平成23年4月1日から平成24年3月31日までが1.3%、平成24年4月1日から平成25年3月31日までが1.5%となります。土地の所有権の信託登記においても、同様の先送り措置が講じられます。
住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例は2年延長
住宅取得等資金の
贈与を受けたとき、
相続時精算課税制度による通常の非課税枠2,500万円に1,000万円を上乗せし、3,500万円までを無税とするのと同時に、親の年齢制限も問わないものとする特例が2年延長され、平成21年12月31日までの適用となりました。
〔追記〕 平成22年度の税制改正で適用期限の延長は行なわれず、平成21年12月31日をもって廃止されました。
新築住宅に係る固定資産税の減額措置も2年延長
新築住宅の
固定資産税(120平方メートルまでに相当する分)を2分の1に減額する措置が2年延長され、平成22年3月31日までに新築された住宅について適用されることとなりました。なお、減額される期間は従来どおり3年間(マンションなど中高層
耐火建築物である住宅は5年間)です。
〔追記〕 平成22年度の税制改正により、適用期限が2年間延長され、平成24年3月31日までとなっています。
page1 ≪主な改正点(適用期限の延長)≫
page2 ≪
住宅の省エネ改修促進税制の創設≫
page3 ≪
その他の改正など≫