建築家住宅の実例

更新日:2003年08月03日

プロデューサーと建築家の共作 練りに練ったプランの結実、林邸

建築プロデューサーの大内昌弘さんと建築家の矢板久明さんが組んで建てた磯子台の林邸を見せていただきました。建て主・プロデューサー・建築家の三者が気持ちをひとつにして完成させた素晴らしい家です。

文章:坂本 徹也(All About「建築家実例」旧ガイド)
家族が集うプレイルームを頂点に、
スパイラル状に展開する一連なりの住空間



住宅プロデューサーといえば、先に山本卓男さんを紹介しましたが、やはり建築プロデューサーを名乗り、家づくりのプロデュースを業務として行っているのが建築プロデュース研究所の大内昌弘さんです。同研究所の設立は95年ですが、大内さん自身は88年頃からプロデュース業を営んできたそうで、その実績もかなりの数にのぼります。
そんな大内さんが、神奈川県の磯子台に矢板久明さん(矢板久明建築設計事務所)と組んで建てたのが青年実業家である林さんのお宅です。それは、はるかに横浜港を望む高台の住宅地の一角、絶好のロケーションといえる場所にありました。

外観はどうということもない、ふつうのRC造の家に見えたのですが、中を見て驚いたのなんの。そこには緻密に計算しつくされた、寸分の隙もない空間の連続がありました。

 

林邸は、土地の形と高低に合わせて、スパイラル状に上がっていく構成になっています。道路レベルのB2階は駐車スペースで、玄関のあるB1階には建物外部につくられた階段を上がっていくことになります。階段上には門扉、その内側はエントランスコートですね。それは建物の横を通って庭につながり、1階の大リビングに接続しますが、その“道”はゆるやかなスロープを描きながらスパイラル状に上がっていくことになります。はっきりと段差をつけた庭、次に庭に張り出したデッキテラス、リビング……という具合。

 

その頂に位置するのは、家族が全員で共有するプレイルームと子ども部屋です。それを最後に持ってきたところに、この家を設計した矢板さんの結論がありました。

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川畑 博哉

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