文章:坂本 徹也(All About「建築家実例」旧ガイド)
中央にパティオ、テラコッタの床……
ヨーロッパのテイストとモダン建築の融合

小林真人さんが緑が丘に建てたコートハウスを見学させていただきました。
真ん中にヨーロッパ風のパティオを持つコの字型のその住宅は、1階の床のほとんどがテラコッタの土間というお洒落でモダンな一軒です。
エントランスを入ると、すぐ正面にシンボルツリーのヤマボウシが植えられた光溢れるパティオが見えてきました。それはどこか、ヨーロッパの町中にある瀟洒な小住宅のそれを思わせます。
おりからの微風にそよぐヤマボウシの緑と乾いたテラコッタ……家じゅうの光を集めたようなその場所は、生活者の人間と自然界とをつなぐサンクチュアリのようです。

建物はこのパティオを真ん中にはさむ形でコの字型に建てられています。
エントランスホールに続いて1階の右手が大小2つのリビング、左手がキッチン+ダイニング、それをつなぐ形で階段室があります。

リビングで印象的なのは2層の吹き抜けと、それがつくり出す巨大な壁面。設計をした小林さんは、開口部をあえてハイサイドライトのみに絞り、残る部分をアクリル板で覆ってそこに照明を入れました。ボウッと光るその壁面は、この空間にやわらかな人工の光とともにくつろぎをもたらしています。