更新日:2007年10月23日

大災害の避難所とオール電化との意外な関係

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近年、地震や大雨などの大規模災害が頻繁に起きています。大災害が起きると、避難場所がテレビで映し出されますが、その多くは学校。そこから見えてくる、災害対策があります。

文章:白崎 泰弘(All About「オール電化住宅」旧ガイド)

※編集部注
当記事の一部に地震・震災についての記述がありますが、データや体験談・コメントなどは執筆当時のものです。2011年3月の東日本大震災にあてはまるものではありません。


ヘリ
緊急時の避難場所はなぜ学校?
近年、地震や大雨などの大規模災害が頻繁に起きています。災害対策の意識も各家庭で高まってきているのではないでしょうか。
大災害が起きると、避難場所がテレビで映し出されますが、その多くは学校です。
何故でしょう?

・その地域の人によく知られている施設だから。
・体育館が大人数を収容するのに向いているから。
・グラウンドが隣接していて、体育館の倒壊の恐れが出たときはグラウンドにすぐ移動できるから。
・そのグラウンドは、ヘリコプターの離着陸など救助する側のスペースとして使えるから。

等がその理由です。

学校施設の耐震補強工事が各地で見られますが、それはかつての耐震基準で建てられており、今の耐震基準には合わないからです。
補強工事は、児童や生徒の命を守ることが第一義なのですが、それに加えて学校施設を避難拠点として考えているからなのです。
そして今、全国の学校で保存食や災害対策用品の備蓄が行われています。

避難拠点としてのオール電化学校

電化厨房
学校の大きな厨房が、いざというときに役に立つ(提供:電化厨房ドットコム)
そういった状況にあって、学校、特に給食室または学生食堂を持っている学校のオール電化が注目されつつあります。
一番大きな理由は、ガス厨房のように裸火によって室温が無駄に上がることがない、したがって冷房負荷を抑えることができるということなのですが、実はもう一つ、いざという時の避難拠点として相応しい形態であると認識されるようになってきたからなのです。

ご存知の方も多いと思いますが、電気・ガス・水道などのライフラインのうち、電気の復旧が群を抜いて早かったという事実があります。
ガスは地中でのガス漏れがないか確認しながらの作業なのでどうしても遅くなります。都市部の阪神大震災でも山間部の中越地震でもガスが1ヶ月以上復旧に要したのに対し、5日間で電気は完全復旧しました。
つまり、5日分の備蓄があれば、それ以降の炊き出しが電化厨房によって容易になります。
電化厨房をもつ避難施設であれば、水や食料などの調達以外は、救援側にとっても手間をかけないですみます。その分、他の地域の救援に労力を割くことができます。

おもな電化厨房を持つ学校(東京電力管轄内)
厚木市立上依知小学校
厚木市立南毛利小学校
東海村立石神小学校
福生市立福生第一中学校
南房総市立丸山中学校
武蔵工業大学世田谷キャンパス
ものつくり大学
千葉科学大学


オール電化の給食センターも

それから学校ではありませんが、給食センターの電化厨房化がかなり増えてきています。
その理由の一つに、衛生上の観点があります。

ガスを使うとどうしても室温があがってしまいます。冷房を厨房内に入れなければ、40度近くに上がってしまうことが少なくないそうです。給食センターでは大人数の食品を調理するので、街中のレストランのようにできたてを食べてもらうことが出来ません。でき上がってから生徒達の口に入るまでの時間はどうしても掛かってしまうので、個々の調理後の保管の仕方も大事なのですが、まずはベースになる環境として、厨房空間全体が雑菌の活動しにくい25℃以下にすることが望ましいとされています。(学校給食安全衛生管理基準より)
厨房の熱環境
提供:電化厨房ドットコム


図のように電化厨房では、加熱器からの放射熱が少ないので室温が上がりにくく、厨房全体の冷房負荷も小さくて済みます。すなわちそれは、光熱費の節約ということになります。
このように、給食センターという食品衛生をことさら管理する必要がある施設には、
電化厨房というシステムはとても相性がよいのです。

おもな電化厨房による給食センター(東京電力管轄内)
檜原村学校給食共同調理場
群馬県みなかみ町新治学校給食センター
南房総市丸山学校給食センター
上三川町立学校給食センター
昭和町立学校給食センター
(他多数)


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