文章:白崎 泰弘(All About「オール電化住宅」旧ガイド)
今回は「アシタノイエ」というオール電化住宅に伺いました。この家は、建築家であり首都大学東京の准教授でもある小泉雅生さんの自邸です。
よく言われるのは、建築家の自邸は、その建築家の哲学の表明だということです。また、「設計者=建築主」ということで、デザインの可能性を見出すべく実験的につくることもよくあります。
建築家集団「シーラカンス」のメンバーとして、若いときから注目されてきた小泉さん、彼は自宅にオール電化のシステムを選びました。
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| ゆるやかな丘陵沿いに建てられた「アシタノイエ」 |
<建築概要>
場 所 :神奈川県横浜市
完成時期:2004年完成
用 途 :専用住宅
規 模 :地上2階建 /延床:142.3平米
家族構成:ご夫婦+お子さん3人+愛猫2匹
オール電化設備:エコキュート460L・IHクッキングヒーター・ヒートポンプ温水式床暖房地形の再編集!?
敷地は交通量の少ない2本の道に挟まれています。その2本の道は約3.5mの高低差があります。ひな壇状に宅地造成された敷地を、もともとの丘陵地に“再編集”するというのが、大きなコンセプトだったそうです。
小泉さんは、2本の道のうち、奥の道が住宅の1階分の高さになることに注目、1階の屋根を“地盤”としてとらえ、道とつなげることを考えました。
緩やかな坂道になっている奥の道に “地盤”のレベルをあわせ、ゆったりした曲面を描いています。芝生とウッドデッキで構成されているその“地盤”に2つの箱が顔を出しています。一つはダイニングキッチンで、一つは主寝室。
住宅というとLDKが連続するものと考えがちですが、ここではリビングは階下にあり、ダイニングキッチンが上の階にあります。
小泉さん曰く、「僕の中では、食事をつくること、食べることはプライベートなこと。リビングとは切り離したいと考えました。」
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| ダイニングキッチンはプライベートな部分 |
IHクッキングヒーターが置かれているダイニングキッチンは階下のリビングが広々としているせいか、コンパクトな感じがしました。
奥さまにたずねたところ、「料理してすぐに出せるので、キッチンとダイニングはちょうどいい大きさですよ。」
なるほど、プライベートな部分として設計しているから、洗い物などをそんなに気にする必要がない。炊事のしやすい距離にキッチンと食卓が配置できるわけですね。
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| ダイニングから見える風景 |
ダイニングから見える風景は、丘の上にいるように見晴らしがよく、芝生のじゅうたんと敷地内外の木立、そして空へとつながっていきます。小泉さんの言う「地形の再編集」は、丘の上のピクニック気分を享受することだったんだなと感じました。
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