世界遺産/アジアの世界遺産

イスファハンのイマーム広場/イラン(5ページ目)

イマーム広場の魅力は「イランの真珠」「世界の半分」と讃えられた美しいモスクや宮殿と、人懐こいイスラム教徒たちとの出会いだ。今回はそんなイランの世界遺産「イスファハンのイマーム広場」へご招待しよう。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

イスファハンへの道

鍾乳洞に垂れ下がる鍾乳石スタラクタイトを模したムカルナスと呼ばれる装飾。ムカルナスはイーワーンごとに異なり、これを見て回るだけでも楽しい ©牧哲雄

鍾乳洞に垂れ下がる鍾乳石スタラクタイトを模したムカルナスと呼ばれる装飾。ムカルナスはイーワーンごとに異なり、これを見て回るだけでも楽しい ©牧哲雄

■エアー&ツアー情報
近づいてみるとこんなにも精密華麗なアラベスク ©牧哲雄

近づいてみるとこんなにも精密華麗なアラベスク ©牧哲雄

イスファハンへの旅の起点はイランの首都テヘランだ。テヘランにはイラン航空の直行便があるほか、多様な乗り継ぎ・経由便がある。格安航空券で10万円前後から。ツアーは8日間20万円前後から。

陸路の場合はトルコやパキスタン、アフガニスタンなどから入国することができる。特にパキスタン、イラン、トルコを結ぶルートは「大陸横断ルート」として長期旅行者に人気のルートになっている。ただ、滞在可能日数やイラン・ビザ取得の方法は、ビザを取る場所や時々で変わるので注意が必要。

 

■入国時の注意点
光とは、すなわち神。ドームは美しいタイルに蔽われているだけでなく、光が見事に演出されている ©牧哲雄

光とは、すなわち神。ドームは美しいタイルに蔽われているだけでなく、光が見事に演出されている ©牧哲雄

入国時、女性は黒い衣服を着て、髪を隠さなければならない。また、電子機器や電話なども取り上げられたり封印されることもあるようだ。これも時々で変わるので最新の情報を得てから行こう。なお、イスラエル入国スタンプがあると入国を拒否される。

■国内移動
テヘランからイスファハンは飛行機でもいいし、バスでも移動できる。バスの場合は6時間。逆のシラーズからもバスで約8時間。イランはバスも飛行機も、おそらく世界一安い。夜行バスでも2ドルほどで乗れてしまう。

 

イスファハンのベストシーズン

精緻なアラベスクで彩られたイマーム・モスクのドーム天井。その美はただただ圧巻 ©牧哲雄

精緻なアラベスクで彩られたイマーム・モスクのドーム天井。その美はただただ圧巻 ©牧哲雄

イスファハンはもともとオアシス都市だけあって、雨はほとんど降らない。気温は、夏の最高気温が35度ほど、冬の最低気温は氷点下になる。乾燥している分、夏は日本よりすごしやすいだろう。5月から9月が日本でいう夏にあたる。

世界遺産基本データ&リンク

楽器型の穴で飾られたアリ・カプ宮殿の音楽の間。単に装飾が美しいだけでなく、音響効果も考慮されているとも ©牧哲雄

楽器型の穴で飾られたアリ・カプ宮殿の音楽の間。単に装飾が美しいだけでなく、音響効果が考慮されているともいわれる ©牧哲雄

ライトアップされたイーワーンのムカルナス ©牧哲雄

ライトアップされたイーワーンのムカルナス ©牧哲雄

【世界遺産基本データ】
登録名称:イスファハンのイマーム広場
Meidan Emam, Esfahan
国名:イラン・イスラム共和国
登録年と登録基準:1979年、文化遺産(i)(v)(vi)

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