「もてる呪文」で一夫多妻
2006年1月に発覚した事件を皆さんは覚えていますか。これは、57歳の自称占い師の男性が20代の女性に彼の自宅での共同生活に加わるようにと脅迫したというもの。なんでもこの男性、「もてる呪文」なるものを知っていて、そのおかげ(?)で逮捕当時は10名の女性と同居生活を送っていたのです。
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| 呪術師ではあるまいし、「もてる呪文」とはこれいかに? |
太り気味の体型につるつる頭というインパクトのある風貌に、女性10名とのハーレム生活が世の中の関心を引き、現代の一夫多妻!と話題を呼びました。ですが、「占い師のアシスタント求む」という口実で女性を家に招き入れ、別室でその女性の事情を盗み聞きし、あたかもすべてお見通しといった風情で女性を脅迫するという手口がわかるにつれ、その興味は薄れていきました。
5月には早々と懲役1年6か月、執行猶予4年の判決が出たのですが、それを知る人は意外に少ないのではないでしょうか。この時点の報道によれば、この男性の元には数人の女性が残っていて、共同生活を続けているとのこと。なんとも不思議な感じがします。
イスラム社会やアフリカの一夫多妻制
さて、この時に話題になった一夫多妻。読んで字の如く、ひとりの男性が多数の女性を妻にすることを指します。有名なのはイスラム社会で、男性は妻を4人まで娶ることができます。こう聞くと、なんだか男性ウハウハという感じがしますが、実はそれほど甘いものではありません。
夫には妻を保護し扶助を与える義務があるとされ、それぞれの妻をみな平等に扱わなければならないという決まりがあります。となると、一夫多妻は男性に対しては経済力とえこひいきなどしない度量の広さが求められるわけで、なかなか大変です。実際、条件が満たせない場合は、イスラム社会でも一夫一婦制が奨励されるとのことです。
また、アフリカの諸部族でも、一夫多妻が行われているそう。アフリカでは夫は妻に家や田畑を与え、妻と子供が生活できるようにしてあげなくてはなりません。妻が多くなれば必然的に男性の出費が増えるわけで、アフリカでも経済力がなければたくさんの妻を娶ることはできません。
こう考えていくと、逮捕された“呪文男”は、共同生活をしていた女性たちに働かせ、そのあがりで自分はあまり働かずにのうのうと暮らしていたわけですから、イスラム社会やアフリカの一夫多妻とは正反対といえるのではないでしょうか。
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