中国/中国の観光・世界遺産

中国の世界遺産2019!全55カ所一覧とおすすめ18選

海外旅行の目的地として、各国の世界遺産を選ぶ人が増えてきました。そんな人たちにとって世界遺産登録数が世界第1位の中国ははずせません!ここでは中国の世界遺産の人気スポットを「文化遺産」、「自然遺産」、「複合遺産」のカテゴリーごとにご紹介します。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

中国の世界遺産と人気観光地

世界最大の皇宮・紫禁城

世界最大級の皇宮・故宮博物院

海外旅行の目的地として、最近では各国の世界遺産を選ぶ人が増えてきました。中国でも、世界遺産のほとんどが人気の観光スポットとして知られ、年間で数百万人もの観光客が訪れ賑わっています。ユネスコが登録する中国の世界遺産は2019年8月現在で55件、登録数において世界ではイタリア(55件)(イタリア世界遺産の詳細)に並ぶ世界第1位!3位はスペイン(スペイン世界遺産の詳細)(48件)。日本の世界遺産の登録数は23件で、世界第12位です。

中国が世界四大文明のひとつである黄河文明と、それより遥か以前に始まっていた長江文明発祥の地であることから考えると、世界第1位は決して驚くべきものではありません。むしろ、中国の地理的・歴史的観点から見ると「まだまだあるのでは?」と感じるほどで、今後は登録の増加が予想されています。

2019年度は、自然遺産「黄海・渤海湾沿岸の渡り鳥保護区群 (第1段階)」と文化遺産「良渚遺跡」の2件が登録されました。
 

中国の世界遺産全55カ所一覧リスト

世界遺産名 登録年
万里の長城 1987年
莫高窟 1987年
泰山 1987年
秦始皇帝陵及び兵馬俑坑 1987年
周口店の北京原人遺跡 1987年
北京と瀋陽の明・清王朝皇宮 1987年、2004年拡大
黄山 1990年
武陵源の景観と歴史地域 1992年
九寨溝の渓谷の景観と歴史地域 1992年
黄龍の景観と歴史地域 1992年
武当山古建築 1994年
承徳の避暑山荘と外八廟 1994年
曲阜の孔廟、孔林、孔府 1994年
ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群 1994年、2000年・2001年拡大
廬山国立公園 1996年
峨眉山と楽山大仏 1996年
麗江古城 1997年
平遥古城 1997年
蘇州古典園林 1997年、2000年拡大
頤和園 1998年
天壇 1998年
武夷山 1999年
大足石刻 1999年
龍門石窟 2000年
青城山と都江堰 2000年
安徽南部の古村落-西逓と宏村 2000年
明・清王朝の皇帝墓群 2000年、2003年・2004年拡大
雲崗石窟 2001年
雲南の三江併流保護区 2003年
高句麗前期の都城と古墳 2004年
マカオ歴史地区 2005年
殷墟 2006年
四川ジャイアントパンダ保護区群 2006年
開平楼閣と村落 2007年
中国南方カルスト 2007年・2014年拡大
三清山国立公園 2008年
福建土楼 2008年
五台山 2009年
中国丹霞 2010年
「天地の中央」にある登封の史跡群 2010年
杭州西湖の文化的景観 2011年
澄江の化石産地 2012年
上都遺跡 2012年
新疆天山 2013年
紅河哈尼棚田群の文化的景観 2013年
大運河 2014年
シルクロード:長安-天山回廊の交易路網 2014年
土司遺跡群 2015年
左江花山の岩絵の文化的景観 2016年
湖北神農架 2016年
歴史的共同租界、鼓浪嶼 2017年
青海可可西里 2017年
梵浄山 2018年
黄海・渤海湾沿岸の渡り鳥保護区群 (第1段階) 2019年
良渚遺跡 2019年
 

世界遺産のサラブレット

世界一大きな世界遺産・万里の長城

世界一大きな世界遺産・万里の長城

2019年8月現在、登録されている世界遺産は全体で1121あります。ご存じの人も多いかと思いますが、世界遺産はその特質によって、「文化遺産(869件)」「自然遺産(213件)」「複合遺産(39件)」に分類(※)。各分野には、それぞれの登録基準なるものが設けられていますが、実は中国の世界遺産の特色として、各登録基準を多く満たしている点が挙げられます。つまり、世界遺産をその登録基準を満たすポイント数によってランク付けした場合に、世界のトップに数えられる高得点の遺産が多いということです。今回は、そのカテゴリー別に、観光スポットとしても代表的なものを取り上げてご紹介します。

※世界遺産についてさらに詳しく知りたい方は「All About世界遺産」をどうぞ。
 

建築物や遺跡など、人類によって造られた「文化遺産」

「文化遺産」の登録基準は6項目あり、そのうち1項目以上を満たすことが登録の条件となっています。中国では35件が登録。その基準をすべて満たす遺産は、文化遺産832件の中でたったの3件しかなく、うち2件が「泰山」と「莫高窟」で、中国に存在しています。

関連記事:文化遺産とは
 

泰山

泰山

泰山の頂上にある唐摩崖の碑刻・紀泰山銘

1987年登録。文化遺産の基準を全て満たし、自然遺産でもあるため、複合遺産にも指定されています。山東省泰安市にある道教五岳(泰山、衡山、嵩山、華山、恒山)の筆頭山で、歴代の皇帝が封禅の儀式を行い、その功績の数々を刻んできました。また、孔子によって「泰山に登ってみると天下はなんと小さいことか」と謳われるほど、何世紀にも渡って中国人の精神的な拠りどころとされ、非常に神聖な山とされてきました。

参考記事:中国の世界遺産「泰山」で皇帝気分を味わう!
 

万里の長城

北京から半日観光が可能な八達嶺undefined(C)AbeMie

北京から半日観光が可能な八達嶺 (C)AbeMie

1987年登録。東は遼寧省虎山から西は甘粛省嘉峪関まで、全長8851.8キロの北方からの外敵を防ぐために造られた城壁。その壮大さは、宇宙から認識できる地球唯一の建造物とされるほどです。観光地として有名なのが北京郊外の八達嶺で、比較的なだらかな女坂と、急斜面の続く男坂に分かれています。

参考記事:万里の長城
 

北京と瀋陽の明・清朝の皇宮群

世界最大の皇宮・紫禁城undefined(C)AbeMie

風情ある故宮の雪景色 (C)AbeMie

1987年登録、2004年拡大。北京故宮は、かつて「紫禁城」呼ばれ、映画『ラストエンペラー』の舞台としても知られる世界最大の皇宮です。総面積は 72万5千平米、現在は博物館として、歴代皇帝(明代14人、清代10人)の住居や政治の場を公開中。遼寧省の省都瀋陽市にある故宮は、清朝の初代皇帝・太祖ヌルハチと2代目・太宗ホンタイジによって建立された総面積約6万平米の皇城です。こちらも現在は博物館として公開され、満州族の威厳と風格を感じることができます。

参考記事:ラストエンペラーの世界!故宮博物院(紫禁城)/北京
 

莫高窟

敦煌

世界有数の仏教遺跡・莫高窟

1987年登録。甘粛省敦煌市にある鳴沙山の断崖に、南北約1600メートルに渡り五段階に分けて掘られた仏教遺跡。総勢500以上もの石窟があり、その内側は仏教の神々や曼荼羅を描いたカラフルな壁画で美しく覆われています。また、総面積が45000平方メートルにも及ぶ敷地には、2400体以上といわれる仏像が安置され、唐の時代には「千仏洞」とも呼ばれていたそう。創設期間は5世紀頃に始まり、以降約千年に及ぶと言われています。敦煌が、古代シルクロードの交通の要所であったため、莫高窟が東西の宗教や文化並びに知識が融合する接点となり、まさに文化交流の歴史が記録される場となったわけです。 

参考記事:敦煌・莫高窟/中国
 

秦始皇帝陵

今にも動き出しそうな武士俑たちundefined(C)ToshioS

今にも動き出しそうな武士俑たち (C)ToshioS

1987年登録。陝西省西安市の郊外にある秦始皇帝の墓とその周辺の兵馬俑坑。中国最初の統一王朝秦のファーストエンペラー始皇帝は、紀元前246年に即位し、生前より自身の巨大な墓創りを開始しました。その墓を取り巻くように副葬された兵馬俑が発見されたのは、なんと2千年以上も経った1974年。2万平米もある俑坑には、戦車約100台、陶馬約600体、武士俑約8000体が納められています。
 

蘇州古典園林

中国四大名園のひとつ・留園

中国四大名園のひとつ・留園

1997年登録。江蘇省蘇州市にある庭園の総称で、拙政園と留園の2つは、北京の頤和園、承徳の避暑山荘とともに中国四大名園に数えられています。後者2つが皇帝所有の皇家園林であるのに対して、蘇州古典園林の2つはあくまでも個人所有の私家園林。この辺にも、政治都市・北京、商業都市・上海を中心とする南北の特徴が見られます。

参考記事:蘇州古典園林/中国
 

マカオ歴史地区

マカオのシンボル・聖ポール天主

マカオのシンボル・聖ポール天主

2005年登録。特別行政区マカオにある歴史的・宗教的建築物や広場など20以上の古跡の総称。マカオは1999年に中国に返還されるまで、300年以上に渡ってポルトガルの植民地だったため、東西文化の融合が所々にみられます。石畳の美しいセナド広場の周りにはキリスト教の教会が建ち並び、ちょっと歩くと中国の伝統的な寺院に出会える、異国情緒漂う素敵な街並みが魅力です。
 

麗江旧市街

麗江旧市街の水源・玉龍雪山undefined(C)ToshioS

麗江旧市街の水源・玉龍雪山 (C)ToshioS

1997登録。雲南省西北部に位置する雲南省麗江納西(ナシ)族自治区の「大研鎮」「白沙集落」「束河集落」の総称。高倉健主演の映画『単騎、千里を走る』のロケ地となったことでも知られ、総面積約7600平方キロ、総人口約33万人、ナシ族のほか、リス族、イ族、プミー族、漢族、ペー族など複数の少数民族の居住地域です。

12世紀末に成立した古都で、インド及びチベットとの交易の中心地として栄えました。万年雪に覆われた玉龍雪山からの水を利用するために、街中に水路が張り巡らされ、青みがかった瓦屋根や石畳と相まって郷愁豊かな美しさを醸し出しています。ここでは、トンパ文字という独自の象形文字を用い、青を基調とする民族服を纏ったナシ族の、素朴な日常生活を垣間見ることができます。 

 

景観や生態系など、自然によって育まれた「自然遺産」

「自然遺産」の登録基準は4項目あり、そのうち1項目以上を満たすことが登録の条件となっています。中国では11件が登録。その基準をすべて満たす遺産は世界でも21件しかなく、アジアでは中国の「雲南三江併流の保護地域群」1件だけです。

参考記事:自然遺産とは
 

雲南三江併流の保護地域群

雲南

絶滅の危機に瀕した動植物も生息する

2003年登録。迪慶チベット族自治州雲南省の北西部シャングリラ(2001年、「中甸県」より「シャングリラ県(香格里拉県)」へと改名)に位置する渓谷地帯。長江、メコン川、サルウィン川の3つの大河が、チベット高原南部の横断山脈約170キロにわたって並行に流れ、世界で最も動植物の豊富な地域のひとつとされています。また、16の少数民族が共存する多民族・多言語・多宗教の世界でも稀な地域です。
 

九寨溝

幻想的な九寨溝の美しさundefined(C)AbeMie

幻想的な九寨溝の美しさ (C)AbeMie

1992年登録。四川省北部・南坪県の岷山山脈に位置する約6万ヘクタールにわたる渓谷で、108の湖、泉、滝などがエメラルドグリーンの世界を織り成す美しい秘境。北は甘粛省と青海省に接し、多くのチベット族以外にチャン族や回族などの居住地域となっています。その魅力は、「黄山より帰りて山を見ず、九寨溝より帰りて水を見ず」と賞されるほどで、パンダの生息地としても知られています。

参考記事:九寨溝/中国
 

黄龍風景区

様々な色に変化する黄龍undefined(C)AbeMie

様々な色に変化する黄龍 (C)AbeMie

1992年登録。四川省のアバ・チベット族チャン族自治州松潘県に位置する景勝地。3000以上の小さな湖沼が光線の角度によって、エメラルドグリーン、紫、黄、ブルーとさまざまに変化する渓谷は、まるで龍がウロコを輝かせ山を登っているように見えるため、「黄龍」と名付けられました。岷山山脈の玉翠山山頂から北に伸びるカルスト地形は世界でも有数で、その神秘的で幻想的な光景は、一度見たら忘れられません。中国人が死ぬまでに見たい絶景のひとつにも挙げられています。
 

武陵源

武

石の柱が立ち並ぶ独特の景観

1992年登録。湖南省西北部の張家界市に位置する風景区。数億年の年月によって形作られた巨大な岩が3100本以上もの石柱となって、見事な山水画の世界を創り上げています。2万6千ヘクタール以上もある山岳地帯は、張家界国家森林公園、索渓峪風景区、天子山風景区、楊家界風景区によって構成され、標高1000メートルの空中田園と呼ばれる地帯はトゥチャ族、白族、ミャオ族などの少数民族の居住地区でもあります。海抜800~1300メートルにある「張家界」は一番の見所で、3つの側面が全て垂直にそそり立つ高さ300メートルの山峰「金鞭岩」、無数の断崖絶壁が持ち上がってできた台地「黄獅寨」が有名。
 

四川省のジャイアントパンダ保護区

基地入口、大熊猫はパンダのことundefined(C)AbeMie

基地入口、大熊猫はパンダのこと (C)AbeMie

2006年登録。臥龍自然保護区、四姑娘山、夾金山脈を含む対象保護区の総面積は約92万4500ヘクタールにも及び、なんと東京都がまるまる4つも入ってしまう広さです。ここには、中国全土にいるパンダの約3割千数百頭が生息。特に、1983年に中国初の自然保護区となった臥龍自然保護区は観光地としても有名で、パンダの保護や研究に取り組んでいますが、2008年の四川省大地震の影響を大きく受けてしまいました。エサの確保などが懸念されたため、多くのパンダは他の保護区に疎開させられ、今では地震の前と変わらず、元気に育っているそうです。
 

中国南方カルスト

雲南石林は世界一の奇岩森林undefined(C)Take

雲南石林は世界一の奇岩森林 (C)Take

2007年登録。雲南省石林、貴州省れい波県、重慶市武隆県のカルスト地域によって構成された景勝区。総面積は1460平方キロに達し、50万年~3億年前に形成されたとされています。以下にそれぞれの特徴を記してみました。
 
  • 雲南石林カルスト―昆明市より南東に約80キロの石林イ族自治県にあり、400平方キロに渡って様々な奇岩が林立で、世界一の奇岩森林と称されています。
  • 貴州れい波カルスト―貴州高原南部にあり、茂蘭森林自然保護区と樟江風景名勝区で構成される639平方キロの森林。原始性が強いこの一帯は「地球上のエメラルド色ベルト地帯」と呼ばれ、ブイ族、水族、ミャオ族、ヤオ族などの少数民族の居住地となっています。
  • 重慶武隆カルスト―芙蓉洞、天生三橋、地縫、仙女山、烏江画廊など、見所満載の観光スポットとして人気があります。

三清山国立公園

水墨画のような幻想的な世界

水墨画のような幻想的な世界

2008年登録。江西省北東部の上饒市玉山県と徳興市の境に位置し、面積は2万2千ヘクタール以上。三清山という名前は、主峰の玉京峰、玉華峰、玉座峰の各三峰を、道教の始祖である三人が並んで座っている姿に例えて付けられたそう。その3人とは、玉清境洞真教主・元始天尊、上清境洞玄教主・霊宝天尊、太清境洞神教主・道徳天尊で、他にも人間や動物の形に似た花崗岩の奇岩や奇松がたくさんあります。1600年の歴史を誇る風光明媚な道教の聖地として知られるこの一帯は、四川大地震で住む場所を奪われたパンダの緊急避難先にもなっています。 

文化・自然双方の価値を持つ「複合遺産」

「複合遺産」の登録基準は、「文化遺産」の基準6項目と「自然遺産」の基準4項目から、各1項目ずつ以上を満たすことが登録の条件となっています。中国では4件が登録。世界中でそれらの基準すべてを満たす遺産はまだ存在しておらず、7項目の基準を満たす中国の「泰山」が、オーストラリアの「タスマニア原生地域」と並んで、基準最多得点のランキングで世界のトップを飾っています。
 

泰山

「文化遺産」の「泰山」をご参照ください。
 

黄山

仙境と謳われる神聖なる黄山

仙境と謳われる神聖なる黄山

1990年登録。安徽省南部に位置する名山で仙境と謳われる景勝地。古来より知られる道教や仏教の修行の場であり、中国十大風景名勝地の中で唯一の山岳風景区となっています。怪石、雲海、奇松、温泉が黄山の四絶とされ、水墨画や漢詩など中国独特の文化が誕生しました。昔から「山は黄山、水は桂林」と賞され、「黄山を見ずして山を見たと云うなかれ」とまで謳われています。三主峰と呼ばれる蓮花峰、光明頂、天都峰をはじめとする69の峰は見応えがあり、荒涼とした風情の「黄山松」は、岩の割れ目に根をはる強い生命力の象徴として尊ばれています。また、地蔵菩薩信仰の総本山・九華山は黄山の北に位置し、その昔黄山で修行した僧侶が地蔵菩薩の化身だと言い伝えられています。

参考記事 黄山 :奇松・怪石・雲海・温泉で知られる中国一の名山
 

峨眉山と楽山大仏

世界最大の石仏・楽山undefined(C)AbeMie

世界最大の石仏・楽山 (C)AbeMie

1996年登録。四川省にある仏教霊山と世界最大の石仏。峨眉山は中国三大霊山のひとつで、普陀山、九華山、五台山と並ぶ中国仏教の聖地。高い山々が連なる姿が、美女の眉のごとく美しい弧を描いていることから峨眉山と呼ばれるようになりました。また、聖地化されたことで自然がそのままの状態で保たれ、絶滅危惧種を有する動物の生息地として知られ、植物も3000種に及ぶため「植物の王国」と呼ばれています。楽山大仏は、成都市より約130キロ離れた楽山市の郊外にある3河の合流地点・凌雲山に、激しい水流を鎮めるために建設されました。高さ71メートル、手の指は8メートル、足の甲は大人100人が余裕で座れる大きさです。
 

武夷山

武夷山の「武夷岩茶」は最高級品

武夷山の「武夷岩茶」は最高級品

1999年登録。江西省と福建省の境界線上にある2158メートルの黄崗山を主峰とする山脈。黄山や桂林と並ぶ山水の名勝として知られ、中国人にとって一度は訪れたい憧れの地とされています。自然保護区には450種以上の脊椎動物、5,000種以上の昆虫、2,500種以上の植物が生息。野生のチャノキが自生し、特に烏龍茶の評判が高く、岩に張り付いて育つ茶葉「武夷岩茶」は最高級品とされています。また、独特の香りを持ち紅茶の起源種とも言われるラプサン・スーチョンの産地でもあります。風景区においては、亜熱帯気候による年間2000ミリ以上の降雨が山を削り、赤く切り立った崖や柱のような峰が多く、更に雲を生み出すことから美しい九極渓が誕生します。ここでは、竹の筏で景観を楽しむ川下りが人気で、山紫水明の風情を味わうことができます。

さて、中国の代表的な世界遺産をご紹介してきましたが、地球上にはまだまだたくさんの世界遺産が存在しています。世界遺産ファンの方、ぜひAll About〔世界遺産〕の記事もご一読ください。きっと、思いもがけない“旅の夢”が発見できると思います!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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