世界遺産と人気観光地
世界最大級の皇宮・故宮博物院
海外旅行の目的地として、最近では各国の
世界遺産を選ぶ人が増えてきました。中国でも、世界遺産のほとんどが人気の観光スポットとして知られ、年間で数百万人もの観光客が訪れ賑わっています。ユネスコが登録する
中国の世界遺産は2011年7月現在で41件、登録数においてアジア第1位、世界ではイタリア(
イタリア世界遺産の詳細)とスペイン(
スペイン世界遺産の詳細)に次いで第3位。中国が世界四大文明のひとつである黄河文明と、それより遥か以前に始まっていた長江文明発祥の地であることから考えると、この数字は決して驚くべきものではありません。むしろ、中国の地理的・歴史的観点から見ると「ちょっと少ないのでは?」と感じるほどで、今後は登録の増加が予想されています。
2012年度は、内蒙古自治区の元上都遺跡と雲南省の澄江化石地が正式に世界遺産へ申請されています。ちなみに2012年に申請予定だった、中国、カザフスタン、キルギス三国共同によるシルクロードの世界遺産申請は2014年の申請を目指すこととなりました。
世界遺産のサラブレット
世界一大きな世界遺産・万里の長城
2012年5月現在、登録されている世界遺産は全体で936件あります。ご存じの人も多いかと思いますが、
世界遺産はその特質によって、「
文化遺産(725件)」「
自然遺産(183件)」「
複合遺産(28件)」に分類(※)。各分野には、それぞれの登録基準なるものが設けられていますが、実は中国の世界遺産の特色として、各登録基準を多く満たしている点が挙げられます。つまり、世界遺産をその登録基準を満たすポイント数によってランク付けした場合に、世界のトップに数えられる高得点の遺産が多いということです。今回は、そのカテゴリー別に、観光スポットとしても代表的なものを取り上げてご紹介します。
※世界遺産について更に詳しく知りたい方は「
All About世界遺産」をどうぞ。
建築物や遺跡など、人類によって造られた「文化遺産」
「
文化遺産」の登録基準は6項目あり、そのうち1項目以上を満たすことが登録の条件となっています。
中国では29件が登録。その基準をすべて満たす遺産は、全世界725件の中でたったの3件しかなく、うち2件が「泰山」と「莫高窟」で、中国に存在しています。
泰山
泰山の頂上にある唐摩崖の碑刻・紀泰山銘
1987年登録。
文化遺産の基準を全て満たし、
自然遺産でもあるため、
複合遺産にも指定されています。山東省泰安市にある道教五岳(泰山、衡山、嵩山、華山、恒山)の筆頭山で、歴代の皇帝が封禅の儀式を行い、その功績の数々を刻んできました。また、孔子によって「泰山に登ってみると天下はなんと小さいことか」と謳われるほど、何世紀にも渡って中国人の精神的な拠りどころとされ、非常に神聖な山とされてきました。