日本酒/おすすめの日本酒

生もとの名門『大七 雪しぼり』

しっかり旨味のある「生もと」はこれからの季節かかせないアイテム。生もとの第一人者といえば福島大七。今回は特に秋冬におすすめの「本醸造生原酒」の『雪しぼり』と極上酒粕をご紹介しよう。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド



フロスティーボトルは涼しげで清らか。

清々しい『雪しぼり』

コクと旨味と酸味が特徴の「生もと造り」。常温でも美味しいけれど、ぬる燗や熱燗にして飲むとさらに旨味が倍増する。これからの季節、舌と喉と身体を温めてくれてる、なんともありがた~いアイテムだ。
この生もと造りで知られるのが、ご存知、福島県の大七酒造。いつ飲んでも、上品な旨味とコクを楽しめる大人気の銘柄だ。

で、今回おすすめなのは、同じ生もと造りの『雪しぼり』。本醸造の生原酒で、華やかな艶となめらかさ、原酒らしい芯のある味わいがポイント。フロスティーボトルはなんとも涼しげで、『雪しぼり』というネーミングからは、寒造りから生まれる、清らかで、みずみずしい印象を与えてくれる。
精米歩合は69%だけど、香りにはどことなく吟醸風味を感じるフルーティーさもかねそなえている。
ちなみに「にごり」もあるが、これは新酒の頃までもう少し待とう。



吟醸風味の素(ぎんじょうふうみのもと)

あわせるのは絶対生牡蠣!

まずは冷やでいきたい。
あわせたいのは生牡蠣。レモンをしゅっと絞ってつるっといく。そのあとに冷たい『雪しぼり』をごくり。生牡蠣のクリーミーさと磯の香りを心地よく広げ、後味のちょっとした生臭味をきれいに洗い流してくれる。レモンではなく、ポン酢にネギだと『雪しぼり』の甘さがぐぐっと際立つ。
生原酒だけどぬる燗にしてみると、香りは華やかに味わいはきゅっとドライに引き締まる。贅沢だけど同じお酒を使って牡蠣の酒蒸しであわせたい。ああ、しあわせ。



蓋を開けるとふわ~っといい香りが沸き立つ。

吟醸風の「味の素」?

さらに、今回トライしてみたのは、『最高級酒粕』だ。ラベルには『吟醸風味の素』とある。思わず「吟醸風」の「味の素」かと思ってしまった。それはそれでなんだかうれしいが。
中身は、生もと造り・純米大吟醸の酒粕でなんと3年熟成だ。酒粕で3年熟成ですぞ。ひえ~。もちろん限定品。きゃ~。でも価格は550gで599円。信じられな~い。

一般に売られている酒粕よりうんと柔らかめで、お米の芯が混じっていおり、まだたっぷりお酒が染み込んでいる感じ。香りはたしかに吟醸の香りがある。すばらし~。ちょっぴり舐めてみると、ねっとり甘くアルコール感もあり、後味に旨味がじんわり長く残る。
このままでもおつまみになるけれど、スティック野菜に直接つけても手軽で美味しい。鱈などのあっさりした魚に付け焼きしてもいい。もちろん粕漬けや粕汁なども極上に仕上がるだろう。


この季節なら「ひやおろし」だ。
これから挑戦したいのが、「豆腐の酒粕付け」と「チーズの酒粕付け」。前回ご紹介の品川古酒バー『酒茶論』での豆腐の味噌漬が美味しかったので、思いついたアレンジだ。しっかり漬かったころ、成果をお知らせいたしましょうね。
さあ、『雪しぼり』の後は、『ひやおろし』のお燗で白身のお刺身と秋刀魚の塩焼きをいこ~っと。



大七酒造株式会社 0243-23-0007
福島県二本松市竹田1-66

オンラインショッピングはこちら
『雪しぼり』   720ml  1,365円
『ひやおろし』   720ml  1,418円
『最高級酒粕 吟醸風味の素』  550g  599円
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