京都グルメ/京都の和食

祇園 末友(2ページ目)

「祇園花霞」の初代料理長である末友久史氏が、約一年の準備期間を経て、ついに今年2月「祇園 末友」を開店! 華やかで美味しい夜2万円コースから御紹介します。

執筆者:麻生 玲央

祇園の水

祇園の伏水。
「祇園末友」の井戸水は、何とも優しく柔らかな飲み心地。
ご主人曰く、料理の決め手は何と言っても「水」。料理の技量がいくら優れていても、水が悪ければ目指す最上の味には届きません。そのため、この敷地の40メートル地下まで井戸を掘り、執念で汲み上げられたこだわりの「八坂の水」が、全ての料理に通奏低音のように使われているのです。

それでは、夜20,000円のコースから御紹介していきましょう。

・橙酢の葛湯
葛湯。
絶妙なとろみ加減と温度。
まずは、葛湯でまったりと開演。橙酢の円やかな甘味、酸味が何とも心地良く胃袋を活発化させます。

・「先附」と「にごり酒」
先附。
季節感のある演出。
3月のコースは雛祭りをイメージした「雪洞(ぼんぼり)」型の先附が登場! 実はこの「雪洞」には、発光ダイオードを使用した科学的な仕掛けが施してあり、ロマンティックな演出から始まるのです。どういう仕掛けになっているかは、ネタバレになりますので伏せさせていただきますが(訪問した方のみのお楽しみ)、こういった演出は女性なら間違いなく喜ばれるでしょうね。

先附。
金色の貝殻が華やかです。
そして、蓋(雪洞部分)を開けると、燭台に「しじみ」「うすいえんどう」「土筆」を使った「雛鮨」と、「赤貝とミル貝の辛子味噌和え」、そして「甘エビの塩辛」が金色の貝殻(蛤)に乗って姿を現すわけです。桃の花はもちろんのこと、春らしく「土筆」が使われており、何とも京都らしい季節感を引き立てますね。

また、雛祭には欠かせない「白酒」も辛口に仕立てられていて、料理にもピッタリ。

次ページでは、アツアツ壺焼きや向付けを御紹介します
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