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ウイスキー&バー/この店の、この一杯

この店のこの一杯 第4回 新しい年を寿ぐ、モルトと祝米

BAR K6の西田稔氏は新春に特別なカクテルをつくる。ウイスキーのアイラモルトと祝米という京都独自の酒米でつくられた日本酒とステアしたサケティーニが客の舌と心に寿を伝える。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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カクテル名は『麦秋』。
潮の香の独特のスモーキーフレーバーに、ハーブ系の甘くまろやかな香味を併せ持つアイラモルトのボウモア、そして日本酒とのステアというレシピだ。

麦秋



英勲 純米大吟醸  45ml
ボウモア12年   15ml
上記材料をステアしてグラスに注ぐ。


京都のBAR K6のオーナーバーテンダー、西田稔氏のオリジナル作品で、簡単に言えば日本酒ベースのマティーニ、サケティーニである。
このカクテルは普段いつもで飲めるのだが、とくに新年は香味にいっそうの華やぎが増す。ボウモアは12年を使う。これはつねに変わらない。何が特別で華やぎが増すかというと、日本酒だ。


京都独自の酒米“祝”(いわい)から誕生した『英勲 純米大吟醸』(斉藤酒造)をこの時とばかり使うのだ。
新年から祝米というのが何はさておきいいではないか。


かつて祝は京都の酒蔵で盛んに使われていた酒米だったが、育成の難しい品種であったため1970年代に栽培されなくなってしまった。“京都の米で京都の酒を”を謳い文句に、京都府が祝の復活を試み、90年に試験醸造をおこなったのが英勲の斉藤酒造である。京都の奨励品種としてその2年後に復活し、本格栽培がはじまった。


ウイスキーのサイトなのに日本酒の説明ばかりで申し訳ないが、この純米大吟醸、とっても上品で、口中のキレのよさがある。ひと口に淡麗と表現できない気もする。味にも芳香にもメリハリがあって、口に含み噛みしめるとその奥深さに味雷の芽が開くようだ。


伏見の名水『白菊水』で仕込んだ後、低温でじっくりと発酵させ、斗びんしずく搾りという方法でつくられている。限定も限定、年間200本という少量生産だ。
だから『麦秋』というカクテル名は新年にふさわしくないのだが、祝の酒米名と限定酒というこの2点が、春を寿ぐのだ。
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