そば/そば関連情報

そばの本返しを作る

蕎麦の汁(つゆ)の素が「返し」である。それを出汁でのばして作るのが辛汁。返しは手間もかからず、失敗なくできる。自作すれば蕎麦の味がグレードアップする。3日以上は寝かせて使おう

執筆者:井上 明

yomoyma.jpg
蕎麦の汁(つゆ)の素となるのが「返し」である。汁は、この返しを出汁でのばして作るのが基本だ。返しはほとんど手間もかからず、失敗なくできるから、ぜひ自作して欲しい。お蕎麦の味がグレードアップする。出来上がってから3日以上寝かせて使う。
01zairyo.jpg 02syodoku.jpg
▲材料はたったこれだけ。白ザラメ150g、本物の味醂200ml、濃い口醤油1,000ml。私は、日本酒ガイドの友田晶子さんイチオシの「三年熟成福来純(白扇酒造)」を愛用。醤油は、素直な味わいの(あまり醤油の主張をしない)川越松本醤油店の「はつかり」が好きだ。白ザラメは、グラニュー糖でもいい。もちろん材料のレシピは、自分の好みで変えて構わない。
これで約50杯分のもりづゆに対応できる。
まず最初の作業は、保存容器の除菌・殺菌からはじめる。
03kenryo.jpg 04gumsyrap.jpg
▲仕事の前に、材料をすべて量っておく。鍋を火に掛けたあとは、結構忙しくなるからだ。次に、鍋に味醂と白ザラメをあわせておく。
05toketara.jpg 06soysource.jpg
▲箸で忙しくかきまわして、焦げつかないようにする。写真のように多層鍋を使うと焦げにくく仕事がしやすい。私はFisslerの「ウォームポット」とうモデルを愛用。一人前のスパゲティにも丁度いい。さて、左の画像のように白ザラメが完璧に溶けたら、用意した醤油を一気に加える。
07kansei.jpg 08alcohol.jpg
▲ そのまま加熱を続け、このように表面にうっすらと茶色の泡が立ったときに火をとめる。決して沸騰させてはいけない。完成した本返しは、常滑の甕などで保管。冷暗所であれば1ヵ月程度は問題なく保存できる。 2ヶ月以上かけて使うときは、よく消毒したボトルなどに小分けしておくと、返しが空気に触れる面積が小さくなり、酸化の進行を遅くすることができる。

なお、長期保存の食品を拵えるときは、除菌に関して神経質な位に注意したほうがよい。除菌アルコールや煮沸消毒などが有効なので、殺菌・除菌をしっかり励行したい。



ボタン蕎麦汁のコーナー

黒棒そばTopへ黒棒

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます