大人のための隠れ家和食
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| 清潔感のあるカウンター、いい具合の活気がそろう店内 |
今回は40代女性のためのwebマガジン「ForF」の特集として「
和食とお酒で過ごす女の夜」をテーマにお送りします。誰よりも僕自身がそうなのですが、なかなか和食の、特に夜には足が向きません。それは、料亭や割烹だと格式ばっていたり、同伴などの自慢げな中年男性が多いから、ということが大きな理由です。かと言って、居酒屋では料理に納得できない、学生やサラリーマンがコンパなどで騒いでいることが多い。つまり、「大人の女性」のための、小ぎれいで・落ち着いていて・料理もおいしい和食というのは、なかなか見つからないのです。
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| 以前、ご紹介した花見弁当(2,000円) |
そこで、今回は以前にもランチのお花見弁当をご紹介した「
miyama tenmabashi」を再度クローズアップ。今度はスタイリッシュな店内でムードもたっぷりなディナーのコースをご紹介します。こちらのディナーは「アテ・キュイジーヌ」と銘打った、お酒に合う和洋折衷の創作料理を少量多皿でいただくスタイル。創作料理というと、素材の悪さをごまかすために「○○風」と名づけた、辛かったり味の濃いものが多いのですが、こちらは有名料亭仕込みの料理長が和食の基本を守りつつ、より幅を広げた「洋」の料理をも楽しめるのが特徴。和のものは和、洋のものは洋という、メリハリのきいたコースをご紹介します。
和・洋・和・洋…違和感のないコースの流れ
・先付:(筍皮包み)鯛の子旨煮 海老酒盗焼 蓮麩田楽 一寸豆 |
| ビール? シャンパン? ソムリエと相談しながら選ぶのも楽しみの一つ |
のっけから盛りだくさんな一品が嬉しい。蓮麩田楽のぷりっとした食感がとても印象に残ります。味はやはり「アテ・キュイジーヌ」ということで、お酒に合うよう、やや濃い目。少し失礼ながら、こちらのソムリエは軽いキャラクターの持ち主なので、シャンパーニュや日本酒まで揃うラインナップから相談しながら選ぶのが楽しくなること間違いなし。
・アミューズ:蛤のパイ包み焼き |
| 和食なら、ドーンと大きなサイズより、昔から歌にも詠われる蛤が似合います |
先日ご紹介した「ケザコ」で、同様に帆立のパイ包み焼きをいただきましたが、こちらは蛤。ひとくちサイズの貝を包むと、その大きさに風情もあって和食っぽくなりますね。しっかりとうまみを閉じ込めた蛤は、海の香りが強烈なに語りかけてきます。
・お椀:新じゃが芋のすり流し 包み芽キャベツ |
| やはり、和食の基本は椀物。ここがありきたりな創作料理ではないことを示す丁寧さです |
料理への姿勢を見るためには、やはり和食なら椀物。フレンチでいうところのフォンやスープなど、もっとも基本にあたるものです。これらがどれだけ丁寧に作られているか、そこでほぼ見えてくると言ってもいいでしょう。その点、こちらの椀物は丁寧に作られています。今回はじゃがいも。じゃが芋の食感をわずかに残すことで風味を増し、芽キャベツとともに季節を感じさせてくれます。以前にいただいた「黒豆のすり流し」も絶妙な軽さで、丁寧さの際立つものでした。
・ココット:ワインで煮込んだ牛肉とコロコロ野菜のココット |
| 今度は「洋」の丁寧さも伝えてくれるココット |
和洋折衷ということで、今度は「洋」のお料理。ストウブのココットを使い、野菜の甘みを最大限に引き出したスープがとても美味。添えられたパンに汁を吸わせて食べるのが、ここに来る楽しみの一つでもあります。牛肉も入っていますが、主役はあくまで野菜。牛肉のおいしさは、野菜と一緒にあってこそのもの。不自然な苦味などなく、おいしくいただきました。