カフェ/神田神保町・馬喰町・新宿・飯田橋のカフェ

日本茶 茜や(あかねや)…神楽坂(2ページ目)

公園に隣接する築50年のアパートの2階に、畳に座っておいしい静岡茶のいただける小さな日本茶カフェがあります。押し入れにうつわを並べた美しいアート空間は、自宅のしつらえの参考にも。

川口 葉子

執筆者:川口 葉子

カフェガイド

茜やの写真

茜やのメニューは「静岡茶セット」(500円)のみ。まず、作家もののうつわの並ぶガラス戸棚から、お客さまが好きな湯飲みを選びます。人気の高い恩塚正二さんのうつわや、萩の作家、濱中史朗さんのうつわなど、「煎茶にはぽってりしたうつわよりも、研ぎ澄まされたシャープな線を持ったうつわが合うと思いますので」という柳本さんのセレクト。

1煎目は甘み、2煎目は苦み、3煎目は渋みを

最初の1煎目は、日本茶インストラクターの資格を持つ柳本あかねさんが、鉄瓶に沸くまろやかなお湯を使って淹れてくれます。2煎目からはお客さま自身で、ご自由に淹れてお楽しみください、というスタイル。おいしい淹れ方を記した薄紙が1枚、添えられています。

茜やの写真

一般的には、上煎茶には70℃~80℃のお湯を用いますが、茜やでは、より甘みをひき出すために1煎目を60℃という低めの温度で淹れています。2煎目は、茶葉の持つきりっとした苦みを楽しむために、もっと高い温度で。3煎目では高い温度で、抽出される渋みを楽しんで。次々に表情を変えていく日本茶の味わいを、静かな気持ちで感受してみてください。

お茶うけには、季節感に富んだ各地のお茶菓子が5種類用意され、その中から2種類を選ぶことができます。この日は鶴屋吉信のあやめを象った「擦り琥珀」と、俵屋吉富の「さんしょ餅」をいただきました。

茜やの魅力は、日本茶のおいしさばかりではありません。古い木造アパートの一室にあまり手を加えることなく、センスの良いしつらえで、作家もののうつわや雑貨の美しさを際だたせているのです。

▼押し入れがギャラリー空間に

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