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中国茶と和菓子のマッチング 旬の和菓子で一服

中国茶というと中華菓子。いやいや、実は和菓子とのマッチングも抜群なんです。今回は、秋の味覚柿と栗を使った和菓子と中国茶のマッチング、お楽しみください。

執筆者:平田 公一

秋になると、ゆっくりとお茶を味わう時間が欲しくなります。空気も徐々に熱気が失われてきて、そんな夕方には暖かいお茶で一服。

秋のお茶事にぴったりの和菓子を添えて、たまにはのんびりと自分のためのお茶会開いて見ませんか?

中国茶のお茶請けだから中華のお菓子やお茶請けでと考えがちですが、せっかく日本にいるのですから、おいしい季節の和菓子、中国茶と合わせてみない手はありません。

秋の素材を存分に使ったおいしい和菓子、日本中至るところに存在しています。そこで、今回は、秋にちなんだおすすめ和菓子を二つ、取り上げてみました。


先ず最初は柿。秋になると奇麗に色ずく柿。もともとは干し柿から進化した柿を使ったお菓子には、柿羊羹、のし柿や不老柿などその数もかなりあるようです。

京都では茶道の茶事に用いられる柿の和菓子としては、干し柿を切きざんで小豆あんにまぜ、織部薯蕷(おりべじょうよ)に包んで蒸した「柿薯蕷(かきじょうよ)」が大変有名だとか。

個人的に牡蠣は好きでも柿は苦手だったので、あまり柿の和菓子というのを探したことが無かったのですが、ひょんなところから柿を使ったお菓子が広島から届きました。

そのお菓子は風雅堂(住所:広島市中区富士見町6丁目12・電話:082-241-2325)の「ひろ柿」。

基本的には「のし柿」なのですが、一つ一つが薄い四角形のお餅のような感じのお菓子で、甘さ控えめの柿の風味がほんのりとするおいしいお菓子でした。

干柿をジャム状に加工して、寒天・砂糖・水飴を混ぜあわせて乾燥させてつくるそうですが、柿の甘さや酸味がほどよく生き、野趣あふれた味は柿のお菓子のイメージを全く替えてくれました。なんとなく、「ぼんたんあめ」を彷彿とさせるようなその味わいは、しっかりとした味わいの安渓鉄観音などと一緒に召し上がれ。


さて、もう一つのお菓子は、旬の栗を使ったもの。

栗というと、「モンブラン」を初めとする洋菓子などもいろいろとあって、グラン・クリュという洋菓子店(東京都多摩市)の「マロンパイ」は大変お勧めなのですが、ここでは、なんといっても栗を使った和菓子、「栗きんとん」を紹介しましょう。

お正月のおせち料理に入っている栗きんとんではなくて、栗を蒸して砂糖と混ぜて栗の形に茶巾にした栗のお菓子です。

岐阜の川とか、長野の小布施などで作られているもので、ふんわりとした栗の旨みを満喫できるお茶にとってもあうお菓子です。蒸した栗をつぶして砂糖を混ぜれば自分でも作ることができるお菓子ですが、やはり、有名な老舗和菓子店のものにはかないません。

栗きんとんのおすすめは、なんといっても「すや」と「恵那福堂」。

これらのお店は、「日向」「大峰」「丹沢」「筑波」などの品種の栗を自家栽植し一から作るこだわりよう。その滑らかな食感と甘味、そして栗の香りは、台湾の高山茶などととてもよくマッチします。

もちろん各種中国緑茶とも合いますが、日本茶のルーツといわれている浙江省余杭市の「経山茶」などがお勧め。



  柿講座
 「柿の話し」に菓子や茶の湯との関係など
 http://www1.ocn.ne.jp/~foodsh/
  栗百話
 和菓子と栗の話し
 http://www.kurata-net.co.jp/

 


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