東京のレストラン

更新日:2004年04月17日

16年も変わらぬ料理がここにあった。 ギャラリークープシュー(新宿)

新宿は西口の雑居ビルの地下に長い時代を生き抜く尊敬すべきフレンチがある。日常とは永く存在して初めて意味のあるものだと言うことがわかるはずだ。

新宿はフレンチの不毛地帯なのか?と思う位レストランは少ない。とはいいながら、ルミネの上にあるブラッスリー・バルバラ、東口にあるヴァンビーノブリュレなど、フランス郷土料理やコンディションを重視するワインを特徴とするなど、ポイントが絞られたレストランはしっかり存在する。

今回ご紹介するギャラリークープシューは古くから知るフレンチビストロの一つ。場所は小田急ハルク裏の典型的な薄汚れた雑居ビルの地下2F。初めて食事をしたのは93年頃だろうか、奥の個室で取引先の部長達と半分仕事で出掛けたことを思い出す。おっと、もう10年以上も前の話だ。

その当時は情報システムの営業にやっと慣れてきて、取引先や仕入先との接待が続いていた頃でもある。そのおかげで、ほとんど飲めなかったお酒が飲めるようになったのは、今思えば会社、仕事、そして取引先のおかげである。

実はその日は予約なしで出掛けてしまったのだが、雨の月曜日と言うこともあり、店内は半分くらいの入り。しかし、私達にとってはそんなことよりも懐かしさに気持ちが昂ぶり、同時にオープンキッチンから漂うソースの香りに食欲メータが振り切れんばかりだ。そのためにマダムは席を用意すると言って入口で待たせたのか。

右手の長いカウンターの先には若い料理人が並び、きびきびと動く様子は気持ちがいい。店は1988年の開店なので、古めかしさは隠しようもないが、オープンキッチンの向こう側は若い料理人による真新しいエンジンが高回転で回っているといった印象だ。

料理は高級食材ではなく、日常的なものを丁寧に仕上げている。時間や手をかけて仕込んだフランスの家庭料理のほんのちょっと先をいったものがメニューに並び、想像がつく料理ばかりなので選ぶのも楽しいはずだ。
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嶋 啓祐

フランス料理の楽しさを広めるため、レストランや食材、調理などの情報提供活動を行っています。

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