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配られたトランプの本当の意味 米軍の娯楽まで徹底した戦争姿勢

イラク戦争において圧倒的な軍事力で首都バグダットを制圧したアメリカ軍。その徹底的な姿勢は兵士の娯楽にまで及んでいた。

執筆者:双六屋 カゲゾウ

イラク戦争においてアメリカは圧倒的な軍事力によりわずかの期間で首都バグダットを制圧してしまいました。賛否両論はあるにしても、アメリカが何かを行うと決めた場合の行動力はやはり圧倒的です。


物理的な面もさることながらサイバー攻撃で敵の指揮系統をズタズタし、完全にコントロールされたメディア戦略で戦争を正当化するとともにアメリカ国民に愛国心と戦争発揚を煽るなど、心理的な側面までも水を漏らさぬ徹底振りです。


そういった物理・心理両面まで一貫した戦略は従軍している米兵達に配られたある娯楽にまで及んでいます。




日本のメディアでも話題になったのでご存知の方も多いと思いますが、それはイラク最重要戦犯達の顔写真を絵柄にしたトランプです。ともすれば米軍のブラックユーモア、悪乗りに近い印象を受ける方がいるかもしれませんが、私としてはこの措置は非常に理に適っているように思うのです


兵士とトランプはきっても切り離せない関係です。戦場という特殊下にあって、携帯しやすく人数も選ばすちょっとした空き時間で遊べるトランプは殆ど唯一の娯楽です。戦争映画がなどでよくトランプに興じる兵隊達のシーン出てくるのはご記憶にあると思います。


通常50人近い人間の顔を1度に憶えることなど不可能です。しかも欧米人にとって中東系の人々の顔を区別するのは簡単ではないはずです。しかしこのトランプで遊ぶことで大量の人間の顔を自然に記憶に定着させることができるのではないでしょうか。米軍自身も「監視強化が目的」といっているように、検問や家宅捜査などで捕まえた戦犯を他人と間違えて逃がしてしまう確率は相当低くなるはずです。


このトランプを配布せずともアメリカの軍事的優勢はまったく揺るぐことはありません。にもかかわらず小事一つにしてもこの徹底振り、アメリカの力に畏怖を憶えずに入られません。

【関連サイト】
マツイゲーミングマシン お尋ね者トランプの販売

毎日新聞 2003年 6月16日毎日新聞夕刊から
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