サーフィン/サーフィン関連情報

トップサーファーが伝えるサーフィンの魅力

トッププロ、ワールドチャンピオンとして活躍したバートンがこの作品を通して伝えたかったメッセージは、自然をリスペクトし、共存しながらの全てのボードスポーツの素晴らしさだった。

執筆者:田村 隆之

「Ra-サーフ・アクロス・ザ・ボーダー・ストーリーズ」とは?

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自然を愛する者達へ送るストーリー
「Ra-サーフ・アクロス・ザ・ボーダー・ストーリーズ」は、サーフィン・スケートボード・ロングボード・ボディボードなど、全てのボードを愛する者達のために作られた作品である。第2作となるこの作品は、1989年のワールドチャンピオンのバートン・リンチとプロサーファー、スチュワート・ベッドフォード・ブラウンの企画によって、2000年にスタート。エクゼクティブ・プロデューサーでもあるバートン・リンチは、シリーズとしての「Ra」をTV作品として大成功させている。こちらは劇場版。13年間、世界のトップサーファーとして君臨した経験を注ぎ込んだのが劇場版「Ra サーフ・アクロス・ザ・ボーダー・ストーリーズ」である。

この作品は、日本では馴染みのないオーストラリアのこれからの活躍が楽しみな若い世代のホットなライディングから始まる。まだあどけなさが残る彼らは、今後間違いなくWQS(ワールドクオリファイシリーズ:世界のサーフィン団体の2次リーグ。この中で上位15人が次の年WCTに上がれる)から勝ち上がりWCT(ワールドチャンピオンシップツアー:WQSから勝ち上がった選手と、WCTの上位の選手、またはシード権をもつ選手間で争われる世界一のツアー)のスターになるのは時間の問題。皆、それぞれ小さい頃から波の豊かなホームポイントを持ち、サーフボードで遊んできた。ボー・アシェソンやルーク・ステッドマンらのその生い立ちや過ごし方がとても自然で、今のレベルに到達したのも思わず納得させられてしまう。

サンシャイン・ツアーという名の体験ツアー。身体に何らかの障害を持った人達とサーフィンを通して知り合う。脳性マヒ、片手足を切断、筋疾患を患い自立不能、下半身切断と聞いただけでも運動が出来る状態ではない人が果敢にサーフィンにチャレンジする。参加者達が「サーフィンは自然を感じられる素晴らしいスポーツである」と伝える。普通の生活をする我々が改めてその素晴らしさを認識させられる。人々の喜んだ顔を見ているととても幸せな気分になれる。

大会の収益金は寄付にまわす

フィージーへのトリップ、その目的はサーフィンのルーツとプロの活動を知ってもらう事にあった。7度のワールドチャンピオン、ケリー・スレーターの企画する大会にWCTのコンペティター達が挑む、2ラウンド制のタイムトライアルや2人で同時に同じ波に乗るシェアリングサーフィン。その大会の収益金から2万ドルを地元の教会に寄付し、集合住宅の建設費用にしてもらう。物質的には決して豊かではないが、皆が幸せに暮らしている姿から人生の一番大切な物を教えてもらったお返しにサーファーとして出来る限りの事をし、その目的を果たす。
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