ゴルフ/最新ゴルフクラブ・用品レビュー

絶賛シャフトスタビライザーの真価を探る(5ページ目)

巷で話題のゴルフアイテム、シャフトスタビライザー。スイングアナリストのマーク金井氏も絶賛するゴルフギアをガイドが実際に使用して紹介。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

ドライバー軽量化の弊害

着脱が非常に簡単であることも魅力。外すときは付属の黒いレンチで
この20年でドライバーのヘッドは、倍以上の大きさになりました。スイートエリアは大きくなり、レベルを問わず多くのゴルファーが、その恩恵に与っています。

シャフトの著しい軽量化もありました。スチールシャフトの時代、120gを超えていたシャフトの重量は現在50~60g台のものが主流となっています。ほぼ半分以下ですから、急激な軽量化。あまり知られていませんが、グリップも軽量化され始めています。モデルにもよりますが、以前よりも10g以上軽いものが、標準装着されている場合もあります。

さて、そこで少し想像していただきたいのですが、人間は棒状の物をコントロールするのに、重心が遠ければ遠いほど、コントロールは難しくなります。もし野球のバットやテニスのラケットが、ドライバー並みの45インチの長さであったら、ボールを打ち返すことなどままならないでしょう。これは、ゴルフクラブも同じです。先ほどの話を思い返してください。ヘッドはどんどん大きくなり、シャフトやグリップはどんどん軽くなっています。相対的にクラブ全体では、重心はより先の方に、手元から離れるように移動しています。

つまり、慣性モーメントや反発係数など物理的な性能が大きく向上したゴルフクラブは、一方で人間が使う道具としては、かえって扱いにくくなっているという側面があります。それは、一番長く、一番軽量化、大型化が顕著に現れたドライバーに、もっとも特徴的に現れています。

ナイキの新ドライバー「SQ DYMO」。タイガー・ウッズは、市販品と異なる小ぶりなヘッドを使用しているという噂…
興味深いエピソードを紹介しましょう。タイガー・ウッズは2年位前から、460ccの超大型ヘッド、ナイキ「サスクワッチ」を使用していますが、フェアウェイキープ率は50%台で、ドライバーの方向性は最強ゴルファー、タイガーの最大の弱点になっています。

しかし、ヘッド体積260ccのタイトリスト「975Dチタン」に120gを超えるスチールシャフトを装着していた2001~2002年ごろのタイガーは、フェアウェイキープ率がなんと70%を超えていたのです。

やさしいドライバーを使用しているのに、かえって正確性を失っているという事実。しかし、重心が遠くなり操作がしにくくなっているという事実を考えると納得できるものがあります。タイガーは、今期ナイキのNEWモデル「DYMO(ダイモ)」を使用していますが、そのヘッドは特別仕様で、市販品よりもずっと小さい380ccクラスだといわれています。

シャフトスタビライザーの存在は、こうしたドライバーの軽量化、大型化の傾向に一石を投じる事になるかもしれません。ゴルファーはクラブの物理的な性能もさることながら、振りやすさや構えやすさ、見た目の安心感など、クラブの感覚に訴える部分の性能も大切にするものです。

手元よりの重量とクラブ全体のバランスを考えるのは、最新のクラブを選ぶ上で大きなヒントになるでしょう。自分なりのベストなバランスを見つけるのに、このシャフトスタビライザーは良いヒントになると思います。



<関連リンク>
飛距離アップ!最新の飛ばしゴルフ用品
ヘッドスピード測定の進化形 GTS-2登場!
スコアアップの秘密兵器チッパーは邪道か?
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場でゴルフ関連の商品を見るAmazon でゴルフ関連の商品を見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 3
  • 4
  • 5
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます