K-1・PRIDE・格闘技関連情報

更新日:2005年07月31日

武士道トーナメントを前に“エース”五味に苦悩(前編) 修斗包囲網:火の玉小僧の葛藤

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武士道の舞台で連勝街道をひた走る五味だが、一度は捨て去ったはずの修斗という“過去”がひたひたと迫ってくる。はたして「火の玉小僧」はこの包囲網を突破できるのか。

文章:井田 英登(All About「K-1・PRIDE・格闘技」旧ガイド)

サブミッションでフィニッシュ? 五味に何が起きているのか

五味
あまりに“らしさ”を欠いた五味の腕十字狙い。技術的にも完成度の低い術でフィニッシュを狙った五味の真意は?
「五味があんなにできないとは思いませんでしたね、正直ちょっとショックでした…」と評したのは、武士道の大会放映があったほんの数日後、別件で会ったある柔術系の選手だった。

彼の言う“あんなにできない”は、試合終了直前に五味が見せた腕十字とアームロックについて。確かに、五味がシウバ戦で繰り出した二つのサブミッションは、共に決めが甘く苦し紛れに出したとしか思えないものだった。特に腕十字は梃子の支点となるはずのヒザの締め付けが全く出来ていないもので、柔術の高段者である彼がことさらにいうまでもなく、僕程度の半可通が見ても、まず極らないだろうなと感じた。

「コンバットレスリングでもずっと勝ってたりしたんで、関節なんかはもっと普通に出来るんだと思い込んでましたよ…いま思うとレスリングでずっと勝ってたんですね。僕の五味幻想はちょっと壊れましたよ」と彼は、本当にがっくりした口調で言うのだった。

確かに、五味の試合にサブミッションが登場した例は少ない。実際、スリーパーを除けば、ほとんど無かったと言ってもいいのではないか。

だが、五味幻想が崩れたというなら、僕もご同様だ。ただし彼とは若干違うポイントで。僕の五味幻想は、「サブミッションが出来ない」と言う事にではなく「五味ともあろう選手が“出来ないサブミッション”を客の前で披露しようとした」という事実に対して。

僕にとって五味という選手は、競技至上のゴリゴリした闘いを体現するする選手であり、技術水準に関しても相当うるさいという認識があった。未熟な技術を観客の前で披露する事など絶対ないタイプの選手だとずっと思って来た。其の意味で、非常にストイックなイメージがあり、それを相当長い間僕の中の五味像のベースにしてきた。

(執筆者:井田 英登)

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